【夏の季語】炎天


【夏の季語=晩夏(7月)】炎天
焼け付くように太陽が照りつける、真夏の空のこと。〈炎天へ打つて出るべく茶漬飯〉(川崎展宏)などが有名。


【炎天(上五)】
炎天や裏町通る薬売 寺田寅彦
炎天にあがりて消えぬ箕のほこり 芥川龍之介
炎天の老婆に無事を祝福され 瀧 春一
炎天より僧ひとり乗り岐阜羽島 森 澄雄
炎天にテントを組むは死にたるか 藤田湘子
炎天へ手足落として来たような  坪内稔典
炎天下原爆ドーム罅育つ     西村和子
炎天より入り来し蝶のしづまらず 松村禎三
炎天の産着は胸に取り込みぬ 荒井千佐代
炎天や大河の底をすなどれる 長谷川櫂
炎天に清められたる起工式  佐土井智津子
炎天の隣の駅が見える駅 佐藤りえ

【炎天(中七)】
鳶鳴きし炎天の気の一とところ 中村草田男
帯売ると来て炎天をかなしめり 三橋鷹女
吸殻を炎天の影の手が拾ふ 秋元不死男
なつかしき炎天に頭をあげてゆく 原 裕
マチス展出て炎天に何か拾ふ 表 鷹見
修道女現れて炎天清々し  阿部寒林
なつかしく炎天はあり晩年に 的野 雄

【炎天(下五)】

【その他の季語と】
炎天に照らさるる蝶の光りかな  太祇
炎天に黒き喪章の蝶とべり 日野草城
炎天の蝙蝠洞を出でにけり 原石鼎
炎天をはらりとのぼる黒揚羽 藤本夕衣



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