冬の季語

【冬の季語】冬の滝

【冬の季語=初冬〜晩冬(11〜1月)】冬の滝

【ミニ解説】

「滝」は、夏の季語。

冬季の滝は水量が少なくなって「枯滝」となるか、凍って「凍滝」となる。

冬滝」とも。

*漢字の表記としては、「滝」は常用漢字であり、 「瀧」は旧字体。

【参考】安岡 孝一「「滝」と「瀧」」(人名用漢字の新字旧字 第36回)


【冬の滝(上五)】
冬の滝丸太一本吐き出せる 小川原嘘帥
冬の滝見て来し冷を妻も曳く 神蔵器

【冬の滝(中七)】

【冬の滝(下五)】
七星の柄杓が落とす冬の滝 有馬朗人
一本の音にはなれず冬の滝 杉阪大和
玄水といふよりは白炎冬の滝 川又和子
けぶりゐて武器庫のごとき冬の滝 谷口智行
トローチのすつと消えすつと冬の滝 中嶋憲武


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