【秋の季語】葛咲く

【秋の季語=初秋(8月)】葛咲く

秋のはじめごろ、「葛の花」が咲くこと。


【葛咲く(上五)】
葛咲くや嬬恋村の字いくつ 石田波郷
葛咲いてゆふべの月の山に入る 今井杏太郎
葛咲くや女人結界こゑもなし 角川春樹
葛咲くや雨駈けてゆくアスファルト 西村和子
葛咲けりあらぬところにありし径 久本照代

【葛咲く(中七)】
雨ふれば雨に葛咲く山泉 飯田蛇笏
老いゆくもたのし葛咲き楮さらす 細見綾子

【葛咲く(下五)】
山羊の子にやらんと引きて葛咲ける 皆吉爽雨
半日の日和まうけや葛咲いて 手塚美佐
蔓の先遠くにありて葛咲けり 森田峠

【ほかの季語と】
葛咲けり毛虫地に置く糞ゆたか 飯田龍太


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