けり

  1. 直立の八月またも来りけり 小島健【季語=八月(秋)】

    直立の八月またも来りけり()小島健作者の深い思いと詩魂が結晶した〈直立の八月〉が強く心に響き、読んだとたんに、この〈八月〉が、1945年の太平洋戦争終結に始まる〈八月〉であることが伝わってくる。…

  2. もろ手入れ西瓜提灯ともしけり 大橋櫻坡子【季語=西瓜提灯】

    もろ手入れ西瓜提灯ともしけり大橋櫻坡子(『引鶴』1952年)…

  3. 夾竹桃くらくなるまで語りけり 赤星水竹居【季語=夾竹桃(夏)】

    夾竹桃くらくなるまで語りけり赤星水竹居(あかほし・すいちくきょ)…

  4. 蟭螟の羽ばたきに空うごきけり 岡田一実【季語=蟭螟(夏)】

    蟭螟の羽ばたきに空うごきけり岡田一実龍とか、鳳凰とか、麒麟…

  5. 蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり 日原傳【季語=蚊(夏)】

    蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり日原傳最初に断っておくが、こ…

  6. わが影を泉へおとし掬ひけり 木本隆行【季語=泉(夏)】

  7. さへづりのだんだん吾を容れにけり 石田郷子【季語=囀(春)】

  8. ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟【季語=ソーダ水(夏)】

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  4. 天籟を猫と聞き居る夜半の冬 佐藤春夫【季語=夜半の冬(冬)】
  5. こぼれたるミルクをしんとぬぐふとき天上天下花野なるべし 水原紫苑

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  4. おもかげや姨ひとりなく月の友 松尾芭蕉【季語=月(秋)】
  5. つはの葉につもりし雪の裂けてあり     加賀谷凡秋【季語=雪(冬)】
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