けり
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田を植ゑるしづかな音へ出でにけり 中村草田男【季語=田植(夏)】
田を植ゑるしづかな音へ出でにけり)中村草田男 今年は草田男没後40周年という事で、私が所属している俳誌『森の座』でも草田男師没後40年記念大会が企画される。また、今年の3月には同門の故渡辺香根夫氏が…
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卯月野にうすき枕を並べけり 飯島晴子【季語=卯月(夏)】
卯月野にうすき枕を並べけり)飯島晴子 おおむね平らだが、枕…
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遠き屋根に日のあたる春惜しみけり 久保田万太郎【季語=春惜しむ(春)】
遠き屋根に日のあたる春惜しみけり)久保田万太郎『流寓抄』晩…
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赤い椿白い椿と落ちにけり 河東碧梧桐【季語=椿(春)】
赤い椿白い椿と落ちにけり)河東碧梧桐〽私は泣…
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さくら餅たちまち人に戻りけり 渋川京子【季語=桜餅(春)】
さくら餅たちまち人に戻りけり)渋川京子気候はまさに三寒四温…
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北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり 平川靖子【季語=北寄貝(冬)】
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いぬふぐり昔の恋を問はれけり 谷口摩耶【季語=いぬふぐり(春)】
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白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】
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雪といひ初雪といひ直しけり 藤崎久を【季語=初雪(冬)】
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あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男【季語=十一月(冬)】
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秋の餅しろたへの肌ならべけり 室生犀星【季語=秋の餅(秋)】
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後の月瑞穂の国の夜なりけり 村上鬼城【季語=後の月(秋)】