さつま汁妻と故郷を異にして　右城暮石【季語＝さつま汁（冬）】

• 2025.01.20

ゆず湯の柚子つついて恋を今している　越智友亮【季語＝ゆず湯（冬）】

• 2024.12.23

ひょんの笛ことばにしては愛逃ぐる　池冨芳子【季語＝ひょんの笛（秋）】

• 2024.11.11

冬前にして四十五曲げた川赤い　平田修

• 2024.10.29

世直しをしてきたやうないぼむしり　国代鶏侍【季語＝いぼむしり（秋）】

• 2024.10.08

曼珠沙華傾くまいとしてをりぬ　橋本小たか【季語＝曼珠沙華（秋）】

• 2024.10.01

松本清張のやうな口して黒き鯛　大木あまり【季語＝黒鯛（夏）】

• 2024.07.30

針供養といふことをしてそと遊ぶ　後藤夜半【季語＝針供養（春）】

• 2024.02.09

くしゃみしてポラリス逃す銀河売り　市川桜子【季語＝くしゃみ（冬）】

• 2024.01.30

真っ白な息して君は今日も耳栓が抜けないと言う　福田若之【季語＝真っ白な息（冬）】

• 2024.01.19

クリスマス「君と結婚していたら」　堀井春一郎【季語＝クリスマス（冬）】

• 2023.12.25

日記買ふよく働いて肥満して　西川火尖【季語＝日記買ふ（冬）】

• 2023.12.09

若き日の映画も見たりして二日　大牧広【季語＝二日（新年）】

• 2023.11.28

腕まくりして女房のかき氷　柳家小三治【季語＝かき氷（夏）】

• 2023.07.22

軽き咳して夏葱の刻を過ぐ　飯島晴子【季語＝夏葱（夏）】

• 2023.07.02

厚餡割ればシクと音して雲の峰　中村草田男【季語＝雲の峰（夏）】

• 2023.06.15

告げざる愛地にこぼしつつ泉汲む　恩田侑布子【季語＝泳ぐ（夏）】

• 2022.07.31

愛されずして沖遠く泳ぐなり　藤田湘子【季語＝泳ぐ（夏）】

• 2022.07.25

嚔して酒のあらかたこぼれたる　岸本葉子【季語＝嚔（冬）】

• 2022.01.12

藁の栓してみちのくの濁酒　山口青邨【季語＝濁酒（秋）】

• 2021.10.26

恋ともちがふ紅葉の岸をともにして　飯島晴子【季語＝紅葉（秋）】

• 2021.10.25

どの絵にも前のめりして秋の人　藤本夕衣【季語＝秋（秋）】

• 2021.09.25

日まはりは鬼の顔して並びゐる　星野麦人【季語＝向日葵（夏）】

• 2021.08.19

水鏡してあぢさゐのけふの色　上田五千石【季語＝あぢさゐ（夏）】

• 2021.05.24

胴ぶるひして立春の犬となる　鈴木石夫【季語＝立春（春）】

• 2021.02.03