ひきだしに海を映さぬサングラス
神野紗希
これから海に「行く」というよりは、「行かない」あるいは「行けない」のだろう。いやいや、「行ける」とか、「行けない」とかいう問題ではなく、このサングラスが映さないのは「あの日の海」なのである。たとえば、大切なだれかと浜辺を歩いていたときに見た、あのときの海。それはきっと若かりしころの甘酸っぱい思い出となってしまって、もうサングラスには映らない。『光まみれの蜂』(2012)所収。(堀切克洋)
【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】
これから海に「行く」というよりは、「行かない」あるいは「行けない」のだろう。いやいや、「行ける」とか、「行けない」とかいう問題ではなく、このサングラスが映さないのは「あの日の海」なのである。たとえば、大切なだれかと浜辺を歩いていたときに見た、あのときの海。それはきっと若かりしころの甘酸っぱい思い出となってしまって、もうサングラスには映らない。『光まみれの蜂』(2012)所収。(堀切克洋)
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堀切克洋(ほりきり・かつひろ)
1983年生まれ。2011年7月「銀漢」入会、2014年同人。2014年、第6回石田波郷新人賞奨励賞、2015年、第6回北斗賞準賞、2016年、俳人協会第3回新鋭評論賞大賞、2017年、第8回北斗賞受賞、2018年、第一句集『尺蠖の道』上梓、2019年、第42回俳人協会新人賞、2020年第21回山本健吉評論賞。
HP:http://horikirikatsuhiro.mystrikingly.com/#profil-2
Twitter:https://twitter.com/KHorikiri
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