【春の季語=晩春(4月)】花粉症
花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれる。花粉症のうち7〜8割の原因が「杉の花」による杉花粉であり、現在、日本人の約4割がスギ花粉症だといわれている。
科学的に花粉症が認められたのは、19世紀のこと。幼少期から花粉症の症状で悩まされていたイギリス人医師のジョン・ボストック(John Bostock)によって1819年にイネ科の花粉症がはじめてhay feverと診断されたことからはじまる。 日本では1963年にブタクサ花粉症が、1964年にスギ花粉症がはじめて報告された。
【花粉症(上五)】
花粉症言へずの愁ひあればなり 上田五千石
花粉症に強き女が特選に 鈴木真砂女
花粉症会議踊らず終了す 高橋喜和
花粉症人事企つ男にも 能村研三
【花粉症(中七)】
【花粉症(下五)】
ヘーゲルのような顔して花粉症 峠谷清広
七人の敵の一人は花粉症 伊藤白潮
足もとに百羽のかもめ花粉症 高野ムツオ
わが鼻の鱗びかりや花粉症 辻桃子
【その他の季語と】
つちぐもりして花粉症おびやかす 右城暮石
【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】