ハイクノミカタ堀切克洋(試験版)

  1. 両の眼の玉は飴玉盛夏過ぐ 三橋敏雄【季語=盛夏(夏)】

    両の眼の玉は飴玉盛夏過ぐ三橋敏雄たとえば、目の前に飴玉がごろりとあるとき、それを目玉みたいだな、と思う。そのことと、自分の目玉が飴玉みたいだな、と思うことのあいだには、どれほどの開きがあるの…

  2. 日本の元気なころの水着かな 安里琉太【季語=水着(夏)】

    日本の元気なころの水着かな安里琉太作者は1994年生まれ。…

  3. 噴水に睡り足らざる男たち  澤好摩【季語=噴水(夏)】

    噴水に睡り足らざる男たち 澤好摩噴水の周囲のベンチに、うと…

  4. なつかしきこと多くなり夜の秋 小島健【季語=夜の秋(夏)】

    なつかしきこと多くなり夜の秋小島健数学者・岡潔は、『春宵十…

  5. 花言葉なき一生を水中花 杉阪大和【季語=水中花(夏)】

    花言葉なき一生を水中花 杉阪大和「水中花」というと、どうし…

  6. 星空のととのふまでをバーベキュー 小山玄黙【季語=バーベキュー(夏)】

  7. 天体のみなしづかなる草いきれ 生駒大祐【季語=草いきれ(夏)】

  8. アロハ来て息子の嫁を眺めをり 西村麒麟【季語=アロハ(夏)】

  9. 昼顔のあれは途方に暮るる色 飯島晴子【季語=昼顔(夏)】

  10. 生きものの影入るるたび泉哭く 飯島晴子【季語=泉(夏)】

  11. 敷物のやうな犬ゐる海の家 岡田由季【季語=海の家(夏)】

  12. ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟【季語=ソーダ水(夏)】

おすすめ記事

  1. 昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤郁乎【季語=昼顔(夏)】
  2. 背広よりニットに移す赤い羽根 野中亮介【季語=赤い羽根(秋)】
  3. 神保町に銀漢亭があったころ【第97回】岸田祐子
  4. 雲の中瀧かゞやきて音もなし 山口青邨【季語=瀧(夏)】
  5. 浅春の岸辺は龍の匂ひせる 対中いずみ【季語=亀浅春(春)】

Pickup記事

  1. 桜貝長き翼の海の星 波多野爽波【季語=桜貝(春)】 
  2. 倉田有希の「写真と俳句チャレンジ」【第1回】
  3. 宝くじ熊が二階に来る確率 岡野泰輔【季語=熊(冬)】
  4. 替へてゐる畳の上の冬木影 浅野白山【季語=冬木(冬)】
  5. しやぼんだま死後は鏡の無き世界 佐々木啄実【季語=石鹸玉(春)】
PAGE TOP