ハイクノミカタ堀切克洋(試験版)
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鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ 渡辺白泉【季語=カンナ(秋)】
鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ 渡辺白泉 日本でユクスキュルの代表的著作『生物から見た世界』が翻訳紹介されたのは、1942年のこと。この白泉の有名句は1935年の作だが、きわめてユクスキュル的発…
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小満の風や格言カレンダー 菅原雅人【季語=小満(夏)】
小満の風や格言カレンダー菅原雅人 コロナ禍で(野球の)甲子…
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水道水細し残暑の体育館 野澤みのり【季語=残暑(秋)】
水道水細し残暑の体育館野澤みのり 今年は、8月7日が立秋だ…
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一匹の芋虫にぎやかにすすむ 月野ぽぽな【季語=芋虫(秋)】
一匹の芋虫にぎやかにすすむ月野ぽぽな長らくニューヨークに住…
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曳けとこそ綱一本の迎鐘 井上弘美【季語=迎鐘(秋)】
曳けとこそ綱一本の迎鐘 井上弘美 季語は「迎鐘」。精霊会…
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択ぶなら銀河濃きころ羊村忌 倉橋羊村【季語=銀河(秋)】
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ライオンは人を見飽きて夏の果 久米祐哉【季語=夏の果(夏)】
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原爆忌誰もあやまつてはくれず 仙田洋子【季語=原爆忌(秋)】
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花臭木に蝶のせはしや浮かび沈み 本井英【季語=臭木の花(秋)】
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ペスト黒死病コレラは虎列刺コロナは何と 宇多喜代子【季語=コレラ(夏)】
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サマーセーター前後不明を着こなしぬ 宇多喜代子【季語=サマーセーター(夏)】
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また一人看取の汗を拭いて来し 三島広志【季語=汗(夏)】