【秋の季語】鯊

【秋の季語=三秋(8-10月)】鯊

ハゼ(鯊)は、世界各国で見られる低水魚。成体の体長は1cm足らずのゴマハゼから、50cmを超えるハゼクチまで種類によって差があるが、日本で食べられているのは、マハゼである。ルアー釣りでは餌に貪欲に喰らいつき、東京湾のような都市部の海岸や海岸近くに浮かべた船からでも手軽に数多く釣れるため、人気。多くの種類が佃煮、唐揚げ、天ぷらなどにして食べられる。「沙魚」という字を当てることもある。


【鯊(上五)】
鯊釣れば雨の神社に犬跳ねて 永田耕衣
鯊釣や浜に傾斜の東京都 瀧井孝作
鯊釣に魚籠というものなかりけり 田中裕明
鯊の秋ハドソン湾へ薄茶色 杉原祐之

【鯊(中七)】
秩父丸鯊のうしほに聳えたり 日野草城
松島の鯊の貌見て旅了る 山口青邨
一日を鯊釣ることに過しけり 高浜年尾

【鯊(下五)】
ひらひらと釣られて淋し今年鯊 高浜虚子
二三尺てぐすが見ゆる鯊の潮 前田普羅
ものゝふの誉の岩に鯊ひとつ 水原秋櫻子
舟影に芥をはこび鯊の湖 桂信子
通らしてもらふしりへや鯊の竿 石田勝彦
天窓を開く夜のあり子持鯊 小林貴子

【その他の季語と】
鯊釣の日和になりぬ葉鶏頭 正岡子規
鯊釣をしてをり妻の名はとし子 今井杏太郎
鰡と鯊どちらにされるかを選べ 関悦史


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