【冬の季語】炬燵

【冬の季語=三冬(11月〜1月)】炬燵

床や畳床などに置いた枠の中に熱源を入れ、外側を布団等で覆う暖房器具。

古くは点火した木炭や豆炭、練炭を容器に入れて用いていたが、現在は電気こたつが多い。

脚を曲げて腰を掛けることができるよう床を切り下げているものは「掘炬燵」という。

炬燵の机を裏返すと、緑色のマットが出現した時代もあった。

立春」をすぎても出ている炬燵のことを「春炬燵」と呼び分ける。


【炬燵(上五)】
炬燵出て歩いて行けば嵐山 波多野爽波
炬燵真赤やひろげてぢごくがきやまひ  金原まさ子

【炬燵(中七)】
草の戸やこたつの中も風の行 炭太祇
僅かなる炬燵の天へ雲還らず 林田紀音夫
いつもこの炬燵にありて微笑める 岸本尚毅
桂馬失せ炬燵の下に見つからず 斉藤志歩

【炬燵(下五)】
こいこいの声おそろしき炬燵かな 斉藤志歩
精子より卵子大きい炬燵かな  村越敦

【その他の季語と】
餅花の高々とある炬燵かな 高浜虚子


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