
【夏の季語=三夏(5-7月)】メロン
日本では中世以前に中国方面から東洋系品種である「マクワウリ」が渡来し、近代に入り西洋系のメロンが移入された。両者は生物学上は同種だが、一般的にはメロンの名称は西洋系品種を指す。

【メロン(上五)】
メロンにも銀のスプーン主婦好み 高浜虚子
青メロン運ばるるより香に立ちぬ 日野草城
メロンも灯ももう眠りなさい遺影 大貫つるじ
メロン切る一人ではない時に切る 如月真菜
メロン食ふたちまち湖を作りつつ 鈴木総史
【メロン(中七)】
金を以てメロンの皿の瑕をうづむ 後藤夜半
人事課のメロン静止すあとは霞み 渋谷道
横抱きのメロン農婦の胸を押す 高橋悦男
白い部屋メロンのありてその匂ひ 上田信治
彼が下げ夕張メロン上京す 太田うさぎ
恋に倦みメロンの網を撫でゐたり 小林貴子
いつ切るかメロンに尋ね掛けてをり 平井ひさ子
【メロン(下五)】
友ら集ひ呉れて子の忌やメロン切る 及川貞
仮初の雅びなるべしメロン食ぶ 相生垣瓜人
新婚のすべて未知数メロン切る 品川鈴子
【ほかの季語と】
籐椅子にペルシャ猫をるメロンかな 富安風生
炎帝につかへてメロン作りかな 篠原鳳作
メロンほど淡き翳もち夏の山羊 冬野虹