たる
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こぼれたる波止の鮊子掃き捨てる 桑田青虎【季語=鮊子(春)】
こぼれたる波止の鮊子掃き捨てる桑田青虎先週は春を告げる野菜「白アスパラガス」の話を書いたが、今週は春告魚の「鮊子(いかなご)」である。毎年この時期になると、関西の春の風物詩「鮊子の釘煮(くぎに)」の…
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白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】
白魚のさかなたること略しけり中原道夫鮮やかなウィットである…
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鎌倉を驚かしたる余寒あり 高濱虚子【季語=余寒(春)】
鎌倉を驚かしたる余寒あり高濱虚子やはり地名の効きがよい。南…
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老僧の忘れかけたる茸の城 小林衹郊【季語=茸(秋)】
老僧の忘れかけたる茸の城)小林衹郊 今朝の信濃毎日新聞読者…
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大利根にほどけそめたる春の雲 安東次男【季語=春の雲(春)】
大利根にほどけそめたる春の雲)安東次男)大阪で生まれ育った…
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夕空や日のあたりたる凧一つ 高野素十【季語=凧(春)】
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鳥の恋漣の生れ続けたる 中田尚子【季語=鳥の恋(春)】
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見てゐたる春のともしびゆらぎけり 池内たけし【季語=春灯(春)】
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嚔して酒のあらかたこぼれたる 岸本葉子【季語=嚔(冬)】
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こぼれたるミルクをしんとぬぐふとき天上天下花野なるべし 水原紫苑
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干されたるシーツ帆となる五月晴 金子敦【季語=五月晴(夏)】