「雲母」
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花八つ手鍵かけしより夜の家 友岡子郷【季語=花八つ手(冬)】
花八つ手鍵かけしより夜の家友岡子郷 幼い頃、よく耳鼻科にかかった。小学校にあがる前だったと思う。夜、耳が痛み出した私を自転車の後ろに乗せて母がもう暗くなった医院を訪ねる。声をかけると電気がつき、診察…
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なきがらや秋風かよふ鼻の穴 飯田蛇笏【季語=秋風(秋)】
なきがらや秋風かよふ鼻の穴飯田蛇笏唐突ですが、あいさつ運動…
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中干しの稲に力を雲の峰 本宮哲郎【季語=雲の峰(夏)】
中干しの稲に力を雲の峰本宮哲郎今回より短期の連載、拙い文で…
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夏至白夜濤たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏【季語=夏至白夜(夏)】
夏至白夜濤たちしらむ漁港かな飯田蛇笏(『飯田蛇笏全句集』角川ソフィア文庫)…
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謝肉祭の仮面の奥にひすいの眼 石原八束【季語=謝肉祭(春)】
謝肉祭の仮面の奥にひすいの眼石原八束 どうもこの時期になる…
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個室のやうな明るさの冬来る 廣瀬直人【季語=冬来る(冬)】
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捨て櫂や暑気たゞならぬ皐月空 飯田蛇笏【季語=皐月(夏)】
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黒服の春暑き列上野出づ 飯田龍太【季語=春暑し(春)】
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大寒の一戸もかくれなき故郷 飯田龍太【季語=大寒(冬)】
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氷上の暮色ひしめく風の中 廣瀬直人【季語=氷(冬)】
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木琴のきこゆる風も罌粟畠 岩田潔【季語=罌粟(夏)】
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麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜 飯田蛇笏【季語=夏めく(夏)】