【夏の季語】鉄線花

【夏の季語=初夏(5月)】鉄線花

中国原産の蔓性の植物で、高さは二、三メートルになりものに巻きついて伸びて、初夏に花を咲かせる。

1661年 – 1671年ごろ日本に移入された。

六弁の白または紫色の花。花びらが八枚のものなどは、日本原産の「クレマチス」として区別される。

歴史的仮名遣いだと「てつせんくわ」。「鉄線の花」とも。


【鉄線花(上五)】
鉄線花咲きそめにけり父の窓 星野立子
鉄線花の空かぎりなし澪標 宮坂静生
鉄線の終の一花も濃紫 松岡ひでたか
鉄線花うづ巻く蕊をのこしけり 正木ゆう子
鉄線花や快々として文の数 田中裕明
鉄線や花赤くして壁に影 岩田由美

【鉄線花(中七)】
鞍外す馬鉄線の花ふたつ 中田剛

【鉄線花(下五)】
風鎮は緑水晶鉄線花 高浜虚子
ひとり居の朝やうち向ふ鉄線花 水原秋桜子



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