夏草を分けまつさをな妣の国
恩田侑布子
折口信夫に「妣が国へ・常世へ」と題されたエッセイがある。「すさのをのみことが、青山を枯山なす迄慕ひ歎き、いなひのみことが、波の穂を踏んで渡られた「妣が国」は、われわれの祖たちの恋慕した魂のふる郷であつたのであらう」と書く折口の神話学/季節論を、恩田は間違いなく踏まえている。少し強めの風が夏草を煽りながら、歴史の古層までわたっていくようだ。『夢洗ひ』(2016)所収。(堀切克洋)
【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】
折口信夫に「妣が国へ・常世へ」と題されたエッセイがある。「すさのをのみことが、青山を枯山なす迄慕ひ歎き、いなひのみことが、波の穂を踏んで渡られた「妣が国」は、われわれの祖たちの恋慕した魂のふる郷であつたのであらう」と書く折口の神話学/季節論を、恩田は間違いなく踏まえている。少し強めの風が夏草を煽りながら、歴史の古層までわたっていくようだ。『夢洗ひ』(2016)所収。(堀切克洋)
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堀切克洋(ほりきり・かつひろ)
1983年生まれ。2011年7月「銀漢」入会、2014年同人。2014年、第6回石田波郷新人賞奨励賞、2015年、第6回北斗賞準賞、2016年、俳人協会第3回新鋭評論賞大賞、2017年、第8回北斗賞受賞、2018年、第一句集『尺蠖の道』上梓、2019年、第42回俳人協会新人賞、2020年第21回山本健吉評論賞。
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Twitter:https://twitter.com/KHorikiri
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