
【春の季語=仲春-晩春(3月-4月)】花衣
「花見」のときに着る着物の総称。もともとは「桜襲」と言って、白の表地と主に紅などの裏地を使って色を溶け合わせた、着物の合わせを指していたが、江戸期には「花見小袖」と呼ばれる晴れ着を指すようになった。正月よりも着飾っていたという。俳句では、〈花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ〉(杉田久女)が有名である。のちに久女は俳誌「花衣」を創刊・主宰した。

【花衣(上五)】
【花衣(中七)】
【花衣(下五)】
じやんけんの白き拳や花衣 日野草城
ぬぎすてし人の温みや花衣 飯田蛇笏
その人のコートを脱げば花衣 深見けん二
西口はよく晴れている花衣 こしのゆみこ
車座にひとり見知らぬ花衣 土肥あき子