ハイクノミカタ篠崎央子
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妻が言へり杏咲き満ち恋したしと 草間時彦【季語=杏の花(春)】
妻が言へり杏咲き満ち恋したしと草間時彦(『中年』) 妻に「恋がしたい」と呟かれたら夫はどのような反応をすべきなのだろうか。結婚生活が長くなると、夫婦間の恋心は薄らぎ、同志とか共同経営者とかそんな存在…
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四月馬鹿ならず子に恋告げらるる 山田弘子【季語=四月馬鹿(春)】
四月馬鹿ならず子に恋告げらるる山田弘子 母親にとって子供の…
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深追いの恋はすまじき沈丁花 芳村うつぎ【季語=沈丁花(春)】
深追いの恋はすまじき沈丁花芳村うつぎ 人は追いかけられると…
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恋人奪いの旅だ 菜の花 菜の花 海 坪内稔典【季語=菜の花(春)】
恋人奪いの旅だ 菜の花 菜の花 海坪内稔典『朝の岸』 菜の…
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いぬふぐり昔の恋を問はれけり 谷口摩耶【季語=いぬふぐり(春)】
いぬふぐり昔の恋を問はれけり谷口摩耶(『風船』) 恋人に昔…
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バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ 上田日差子【季語=バレンタインデー(春)】
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逢曳や冬鶯に啼かれもし 安住敦【季語=冬鶯(冬)】
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かいつぶり離ればなれはいい関係 山﨑十生【季語=鳰(冬)】
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消すまじき育つるまじき火は埋む 京極杞陽【季語=埋火(冬)】
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兎の目よりもムンクの嫉妬の目 森田智子【季語=兎(冬)】
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馴染むとは好きになること味噌雑煮 西村和子【季語=雑煮(新年)】
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息触れて初夢ふたつ響きあふ 正木ゆう子【季語=初夢(新年)】