ハイクノミカタ阪西敦子

  1. 盥にあり夜振のえもの尾をまげて   柏崎夢香【季語=夜振(夏)】

    盥にあり夜振のえもの尾をまげて柏崎夢香(かしわざき・むこう))雨の七曜が過ぎて、三連休は意外に晴れた週明け、また、暑い日が戻ってきた東京。平日が四日って結構忙しいというのは、なんだかよくわか…

  2. 行く涼し谷の向うの人も行く   原石鼎【季語=涼し(夏)】

    行く涼し谷の向うの人も行く原石鼎(はら・せきてい))降る降…

  3. 山羊群れて夕立あとの水ほとり  江川三昧【季語=夕立(夏)】

    山羊群れて夕立あとの水ほとり江川三昧(えがわ・さんまい))…

  4. 思ひ沈む父や端居のいつまでも    石島雉子郎【季語=端居(夏)】

    思ひ沈む父や端居のいつまでも石島雉子郎(いしじま・きじろう))…

  5. 麦藁を束ねる足をあてにけり   奈良鹿郎【季語=麦藁(夏)】

    麦藁を束ねる足をあてにけり奈良鹿郎(なら・しかろう)さっき…

  6. はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな    京極杞陽【季語=蜥蜴(夏)】

  7. 船室の梅雨の鏡にうつし見る 日原方舟【季語=梅雨(夏)】

  8. さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり 千原草之【季語=さくらんぼ(夏)】

  9. まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】

  10. 日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】

  11. 白牡丹四五日そして雨どつと 高田風人子【季語=白牡丹(夏)】

  12. 春暁のカーテンひくと人たてり 久保ゐの吉【季語=春暁(春)】

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