ハイクノミカタ阪西敦子
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金魚すくふ腕にゆらめく水明り 千原草之【季語=金魚(夏)】
金魚すくふ腕にゆらめく水明り千原草之(ちはらそうし))喉元過ぎれば忘れるのは「熱さ」ですが、「暑さ」もまた。と、書いたのは、先週のこと。撤回します、温度がさらに上がるなんて思わなかった。今週東京は、…
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愉快な彼巡査となつて帰省せり 千原草之【季語=帰省(夏)】
愉快な彼巡査となつて帰省せり千原草之(ちはらそうし))喉元…
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炎天を山梨にいま来てをりて 千原草之【季語=炎天(夏)】
炎天を山梨にいま来てをりて千原草之(ちはらそうし))暑い、…
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ビール買ふ紙幣をにぎりて人かぞへ 京極杞陽【季語=ビール(夏)】
ビール買ふ紙幣(さつ)をにぎりて人かぞへ京極杞陽)何度目か…
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フラミンゴ同士暑がつてはをらず 後藤比奈夫【季語=暑し(夏)】
フラミンゴ同士暑がつてはをらず後藤比奈夫)命に関わる雨が降…
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夕焼や答へぬベルを押して立つ 久保ゐの吉【季語=夕焼(夏)】
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夾竹桃くらくなるまで語りけり 赤星水竹居【季語=夾竹桃(夏)】
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父の日の父に甘えに来たらしき 後藤比奈夫【季語=父の日(夏)】
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麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜 飯田蛇笏【季語=夏めく(夏)】
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あとからの蝶美しや花葵 岩木躑躅【季語=花葵(夏)】
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麦打の埃の中の花葵 本田あふひ【季語=花葵(夏)】
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麦秋や光なき海平らけく 上村占魚【季語=麦秋(夏)】