ハイクノミカタ

  1. 血を分けし者の寝息と梟と 遠藤由樹子【季語=梟(冬)】 

    血を分けし者の寝息と梟と)遠藤由樹子残念ながら、いまだ野生のフクロウを見たことも、鳴き声を聞いたこともない。野鳥観察をしているといっても、基本的に自転車で行ける範囲なので、せいぜい家から十数キロの平…

  2. 流氷が繋ぐ北方領土かな 大槻独舟【季語=流氷(春)】 

    流氷が繋ぐ北方領土かな大槻独(どく)舟(しゅう)(「北海道俳句年鑑2022…

  3. 消すまじき育つるまじき火は埋む 京極杞陽【季語=埋火(冬)】

    消すまじき育つるまじき火は埋む京極杞陽(『但馬住』) 火種…

  4. 霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び 加藤楸邨【季語=霜夜(冬)】

    霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び加藤楸邨霜を踏んで来…

  5. 冬ざれや父の時計を巻き戻し 井越芳子【季語=冬ざれ(冬)】

    冬ざれや父の時計を巻き戻し)井越芳子 今期(2023年冬)…

  6. わが知れる阿鼻叫喚や震災忌 京極杞陽【季語=震災忌(秋)】

  7. よもに打薺もしどろもどろ哉 芭蕉【季語=薺打つ(新年)】

  8. 笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも 中村苑子【季語=笹鳴(冬)】 

  9. 蝦夷に生まれ金木犀の香を知らず 青山酔鳴【季語=金木犀(秋)】 

  10. 兎の目よりもムンクの嫉妬の目 森田智子【季語=兎(冬)】

  11. 龍の玉深く蔵すといふことを 高浜虚子【季語=龍の玉(新年)】

  12. 皹といふいたさうな言葉かな 富安風生【季語=皹(冬)】

おすすめ記事

  1. 黄金週間屋上に鳥居ひとつ 松本てふこ【季語=黄金週間(夏)】
  2. かき冰青白赤や混ぜれば黎 堀田季何【季語=かき氷(夏)】
  3. 虎の上に虎乗る春や筥いじり 永田耕衣【季語=春(春)】 
  4. 新蕎麦や狐狗狸さんを招きては 藤原月彦【季語=新蕎麦(秋)】
  5. 電車いままつしぐらなり桐の花 星野立子【季語=桐の花(夏)】

Pickup記事

  1. 【クラファン目標達成記念!】神保町に銀漢亭があったころリターンズ【19】/鈴木淳子(「銀漢」同人)
  2. 寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影【季語=稲の花(秋)】
  3. 神保町に銀漢亭があったころ【第118回】前北かおる
  4. 朝貌や惚れた女も二三日 夏目漱石【季語=朝貌(秋)】
  5. 人妻ぞいそぎんちやくに指入れて 小澤實【季語=磯巾着(春)】
PAGE TOP