ハイクノミカタ

  1. 白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】

    白魚のさかなたること略しけり中原道夫鮮やかなウィットである。白魚の、あの白い肌をじっくり思い浮かべてみてみれば、鱗はもちろん鰭や鰓も思い当たらず、確かに魚らしい特徴はことごとく略されているように思わ…

  2. 薔薇の芽や温めておくティーカップ 大西朋【季語=薔薇の芽(春)】

    薔薇の芽や温めておくティーカップ)大西朋 道具は長い年月を…

  3. 春光のステンドグラス天使舞ふ 森田峠【季語=春光(春)】

    春光のステンドグラス天使舞ふ森田峠 今日は、2月1…

  4. 自愛の卓ポテトチップは冬のうろこ 鈴木明【季語=冬(冬)】

    自愛の卓ポテトチップは冬のうろこ鈴木明(現代俳句協会編『昭和俳句作品年表戦…

  5. 雪虫のそつとくらがりそつと口笛 中嶋憲武【季語=雪虫(春)】 

    雪虫のそつとくらがりそつと口笛)中嶋憲武晩秋の雪虫(綿虫)…

  6. 背広来る来るジンギスカンを食べに来る 橋本喜夫【季語=ジンギスカン(秋)】 

  7. バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ 上田日差子【季語=バレンタインデー(春)】

  8. 鎌倉を驚かしたる余寒あり 高濱虚子【季語=余寒(春)】

  9. 男衆の聲弾み雪囲ひ解く 入船亭扇辰【季語=雪囲解く(春)】

  10. 謝肉祭の仮面の奥にひすいの眼 石原八束【季語=謝肉祭(春)】

  11. ものゝふの掟はしらず蜆汁 秦夕美【季語=蜆汁(春)】

  12. 忘れゆくはやさで淡雪が乾く 佐々木紺【季語=淡雪(春)】 

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