ハイクノミカタ
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白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】
白魚のさかなたること略しけり中原道夫鮮やかなウィットである。白魚の、あの白い肌をじっくり思い浮かべてみてみれば、鱗はもちろん鰭や鰓も思い当たらず、確かに魚らしい特徴はことごとく略されているように思わ…
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薔薇の芽や温めておくティーカップ 大西朋【季語=薔薇の芽(春)】
薔薇の芽や温めておくティーカップ)大西朋 道具は長い年月を…
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春光のステンドグラス天使舞ふ 森田峠【季語=春光(春)】
春光のステンドグラス天使舞ふ森田峠 今日は、2月1…
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自愛の卓ポテトチップは冬のうろこ 鈴木明【季語=冬(冬)】
自愛の卓ポテトチップは冬のうろこ鈴木明(現代俳句協会編『昭和俳句作品年表戦…
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雪虫のそつとくらがりそつと口笛 中嶋憲武【季語=雪虫(春)】
雪虫のそつとくらがりそつと口笛)中嶋憲武晩秋の雪虫(綿虫)…
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背広来る来るジンギスカンを食べに来る 橋本喜夫【季語=ジンギスカン(秋)】
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バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ 上田日差子【季語=バレンタインデー(春)】
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鎌倉を驚かしたる余寒あり 高濱虚子【季語=余寒(春)】
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男衆の聲弾み雪囲ひ解く 入船亭扇辰【季語=雪囲解く(春)】
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謝肉祭の仮面の奥にひすいの眼 石原八束【季語=謝肉祭(春)】
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ものゝふの掟はしらず蜆汁 秦夕美【季語=蜆汁(春)】
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忘れゆくはやさで淡雪が乾く 佐々木紺【季語=淡雪(春)】