神保町に銀漢亭があったころ

【クラファン目標達成記念!】神保町に銀漢亭があったころリターンズ【5】/坂口晴子(「銀漢」同人・)

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大人の遊び・長崎から

坂口晴子(「銀漢」同人)


合わせると200歳近い句友3人を誘って初めて居酒屋・銀漢亭のドアのカウベルを鳴らしたのは10年位前のことだったと思う。

当時まだ独身だった東京の息子の家と長崎と仕事の合間を行ったり来たりしていた時、句友の口利きで「銀漢」の見本誌を頂き、それでは一度銀漢亭へと赴いた次第。三人組の関係はさておいて、興味深々の一見のおばさんおじさんを相手に先生は厨房を行ったり来たりして熱く「銀漢」の事、俳句は楽しくなくちゃあなどと。気取らない話しぶりをお勧めの零余子の素揚げを摘まみながら耳をダンボにして気分よく辞した。

帰り際に財布が見つからず慌てふためいた不様をちらちらと横目で見ていたのが入口の席で物静かに独酌中の男性、初めての銀漢人、谷岡健彦さんだった。後日分かったのだけど・・・

そういういきさつがあって九州長崎から「銀漢」に迷うことなく一人名をつらねた。句会という口実ができて時々上京し句会後のお決まりの銀漢亭への流れに加わった。

ビールを注ぎ注がれつつ誰彼を捕まえては名前やお顔も何となく覚えて、男性会員の数とフランクさに少々戸惑いつつ。友達の友は皆友達だとばかり親しくおしゃべりしては句会では伺えないチョットいい話等にそうかそうかと頷き学ぶ場でもあった。主宰との距離もいつしかそれほど感じなくなって。

「超結社の句会があるんだけど」と朽木直さんに誘って頂いたのが湯島句会だった。

長崎で孤軍奮闘の私にとって騒音の町工場のような中での句会は超刺激的で覗き趣味の私にぴったりだったが、ほろ酔い気分の中での席題には手が震えて天を仰ぎ俳句の神様を何度も恨んだり・・・でも披講の名乗りの時の静寂さにちょっとしたドキドキ感に熱くなったり、落差の大きな雰囲気がなんとも言えない気持ち良さがあった。

他結社の方に長崎からと伝えると熊でも出そうな所から来たのかと驚かれるご仁に驚いた思い出も。

お酒を片手に俳句で遊ぶ大人の時間に出合えた伊那男先生、銀漢亭に心から感謝です。


【執筆者プロフィール】
坂口晴子(さかぐち・はるこ)
平成23年「銀漢」に入会。24年綺羅星集同人。俳人協会会員。佐賀県唐津市生まれ育つ。長崎市在住。


【神保町に銀漢亭があったころリターンズ・バックナンバー】

【4】津田卓(「銀漢」同人・「雛句会」幹事)「雛句会は永遠に」
【3】武田花果(「銀漢」「春耕」同人)「梶の葉句会のこと」
【2】戸矢一斗(「銀漢」同人)「「銀漢亭日録」のこと」
【1】高部務(作家)「酔いどれの受け皿だった銀漢亭」


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