
【夏の季語=三夏(5〜7月)】海霧

海で発生する霧のことである。「うみぎり」「かいむ」とも読むが、「じり」とも読む。日本の北海道や、千島列島を含む北部北太平洋では、夏になると海霧が発生しやすくなる。北海道沿岸、特に釧路などでは、海霧を「じり」と呼び、しばしば「霧と霧雨の中間」などとも表現される。「霧」は秋の季語。
【海霧(上五)】
海霧の奥犬鳴きいでて月育つ 加藤楸邨
海霧くれば海霧を払ひて踊りけり 石原八束
海霧迅し花あかしやの街かくす 岡本昼虹
海霧濃し首つつこんでかひば馬 安東次男
海霧迫る小学校の万国旗 蓬田紀枝子
海霧渡るためにいくばくかのコイン 対馬康子
【海霧(中七)】
親馬は海霧のしづくの音にも覚め 福田甲子雄
【海霧(下五)】
旅豫定変へねばならぬ蝦夷の海霧 稲畑汀子
【ほかの季語と】
海霧うすれきて撫子の吹かれどほし 清崎敏郎