飯島晴子
-
日光に底力つく桐の花 飯島晴子【季語=桐の花(夏)】
日光に底力つく桐の花)飯島晴子 「底力」という言葉の広さが良い。歩いたり、言葉を扱ったりという、人間として当たり前のさまざまな行為に必要な「底力」を日光から得る。一枚の大きな絵の底の方に、日常のさま…
-
気を強く春の円座に坐つてゐる 飯島晴子【季語=春(春)】
気を強く春の円座に坐つてゐる)飯島晴子 〈いつも二階に肌ぬ…
-
遅れて着く花粉まみれの人喰沼 飯島晴子【無季】
遅れて着く花粉まみれの人喰沼)飯島晴子 昭和四十七年、晴子…
-
人とゆく野にうぐひすの貌強き 飯島晴子【季語=鶯(春)】
人とゆく野にうぐひすの貌強き)飯島晴子 前に書いた、飯島晴…
-
やつと大きい茶籠といつしよに眠らされ 飯島晴子【無季】
やつと大きい茶籠といつしよに眠らされ)飯島晴子前回、晴子に…
-
幼子の手の腥き春の空 飯島晴子【季語=春の空(春)】
-
さしあたり坐つてゐるか鵆見て 飯島晴子【季語=鵆(冬)】
-
サフランもつて迅い太子についてゆく 飯島晴子【季語=サフランの花(秋)】
-
丹田に力を入れて浮いて来い 飯島晴子【季語=浮いて来い(夏)】
-
十薬の蕊高くわが荒野なり 飯島晴子【季語=十薬(夏)】
-
螢とび疑ひぶかき親の箸 飯島晴子【季語=蛍(夏)】
-
襖しめて空蟬を吹きくらすかな 飯島晴子【季語=空蟬(夏)】