飯島晴子
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けふあすは誰も死なない真葛原 飯島晴子【季語=葛の花(秋)】
けふあすは誰も死なない真葛原)飯島晴子 では明後日は誰かが死ぬのか否か、という点は問題ではない。それが現段階ではわからない、さらには、今日と明日は誰も死なないということがわかっている、というところが…
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婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑 飯島晴子【季語=桔梗(秋)】
婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑)飯島晴子 咲き満ちた何本…
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白萩を押してゆく身のぬくさかな 飯島晴子【季語=白萩(秋)】
白萩を押してゆく身のぬくさかな)飯島晴子 両側から萩が、「…
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露草を持つて銀行に入つてゆく 飯島晴子【季語=露草(秋)】
露草を持つて銀行に入つてゆく)飯島晴子 たまたま道端で摘ん…
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怒濤聞くかたはら秋の蠅叩 飯島晴子【季語=秋(秋)】
怒濤聞くかたはら秋の蠅叩)飯島晴子 怒濤のとらえどころのな…
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葛の花こぼれやすくて親匿され 飯島晴子【季語=葛の花(秋)】
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瀧見人子を先だてて来りけり 飯島晴子【季語=滝見(夏)】
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未草ひらく跫音淡々と 飯島晴子【季語=未草(夏)】
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本州の最北端の氷旗 飯島晴子【季語=氷旗(夏)】
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細長き泉に着きぬ父と子と 飯島晴子【季語=泉(夏)】
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この人のうしろおびただしき螢 飯島晴子【季語=蛍(夏)】
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軽き咳して夏葱の刻を過ぐ 飯島晴子【季語=夏葱(夏)】