飯島晴子
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かくも濃き桜吹雪に覚えなし 飯島晴子【季語=桜吹雪(春)】
かくも濃き桜吹雪に覚えなし)飯島晴子濃密な桜吹雪の中に、過去の数々の桜吹雪の記憶がうかびあがる。そのどれもが今自分が体験している桜吹雪よりもずっと疎、ずっと穏やかで、それらを全て足し合わせても今の桜…
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大風の春葱畠真直来よ 飯島晴子【季語=春葱(春)】
大風の春葱畠真直来よ)飯島晴子『寒晴』は、一気に平易な句風…
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二人でかぶる風折烏帽子うぐひすとぶ 飯島晴子【季語=鶯(春)】
二人でかぶる風折烏帽子うぐひすとぶ)飯島晴子『八頭』は、最…
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蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ 飯島晴子【季語=蜷(春)】
蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ)飯島晴子晴子の第三句集『春…
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雛まつり杉の迅さのくらやみ川 飯島晴子【季語=雛祭(春)】
雛まつり杉の迅さのくらやみ川)飯島晴子「杉の迅さ」をどうと…
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鶯に蔵をつめたくしておかむ 飯島晴子【季語=鶯(春)】
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紅梅の気色たゞよふ石の中 飯島晴子【季語=紅梅(春)】
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辛酸のほどは椿の絵をかけて 飯島晴子【季語=椿(春)】
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白梅や粥の面てを裏切らむ 飯島晴子【季語=白梅(春)】
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雪兎なんぼつくれば声通る 飯島晴子【季語=雪兎(冬)】
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髪で捲く鏡や冬の谷底に 飯島晴子【季語=冬(冬)】
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ひきつゞき身のそばにおく雪兎 飯島晴子【季語=雪兎(冬)】