【夏の季語】ラムネ

【夏の季語=三夏(5-7月)】ラムネ

炭酸飲料の一つである。炭酸水に甘味やレモンの香を加えたもの。「レモネード」が訛ってその呼び名となった。
ラムネは、『合本俳句歳時記第三版』(1997)に「近年はプラスチック製の瓶が増えたとはいえ、郷愁を誘う独特の形の玉入りガラス瓶は、今でも変わらぬ人気を保っている」という記述が出現するとともに、〈ラムネ店なつかしきもの立ちて飲む〉(鷹羽狩行)が例句より消えていることから、高度経済成長とともに次第に「郷愁」を誘うアイテムというイメージが定着してきたと考えられる。
瓶の口に栓がわりのガラス玉(「ラムネ玉」)がはめてあり、それを瓶の中へ押し込んでから飲むのも楽しい。


【ラムネ(上五)】
ラムネ瓶太し九州の崖赤し      西東三鬼
ラムネ飲む銀河の河心まさかさま   竹下しづの女
ラムネ抜く昭和の音のひびきけり  大橋伊佐子
ラムネ玉河へ気づかぬほどの雨  北野平八
ラムネ抜く旅の床几にをとめごと   森澄雄
ラムネ玉こつんと月日還りけり 大野崇文
ラムネ玉からんと恋の後始末 牧内登志雄
【ラムネ(中七)】
巡査つと来てラムネ瓶さかしまに 高濱虚子
刻々と老いてラムネに玉の音 林田紀音夫
夜の雲やラムネの玉は壜の中 真鍋呉夫
踏切のさきでラムネを抜いて海 干野風来子
どうしてもラムネ飲みたし西郷像  近恵
少女期やラムネの瓶に舌吸はれ 高倉亜矢子
【ラムネ(下五)】
戰中をころげまはりしラムネ玉 八田木枯
十人はたのしき人数ラムネ飲む 高田風人子
芸大の裏門を出てラムネ飲む 永島理江子
捨て所なく左手にラムネ瓶  犬星星人

【その他の季語と】


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