【結社推薦句】コンゲツノハイク【2026年9月】


前月に刊行された俳句結社誌・同人誌の最新号から推薦句を送っていただき、一覧として掲出するコーナーです。毎月、募集していますので、ご協力いただける俳誌・結社があれば、このページをご覧ください。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。

このページの掲出句から、読者の皆さんの「推しの一句」(未来の名句となるかも)を選んでご鑑賞いただく読者参加型「コンゲツノハイクを読む」、8月20日締切。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。絶賛お待ちしてます。


コンゲツノハイク 2026年9月
(2026年8月刊行分)

今月の参加結社☞「秋草」「いには」「伊吹嶺」「俳句短歌誌We」「閏」「円虹」「海原」「火星」「かつらぎ」「樺の芽」「銀化」「雲の峰」「澤」「秋麗」「青山」「台北俳句会」「鷹」「たかんな」「橘」「天穹」「都市」「南風」「鳰の子」「濃尾」「noi」「ふよう」「街」「雪華」「楽園」


「秋草」(主宰=山口昭男)
【2010年創刊・兵庫県神戸市】
2026年9月号(通巻201号)
夏萩や皿にぺたりと穴子寿司 山口昭男
さりげなく蛍の川へつれてゆく 高橋真美
大学のなかの鶏鳴かきつばた 山口遼也
うしろ足ひらいて蠅のあとしざる 松田晴貴
黙つたら夾竹桃が見えてくる 舘野まひろ
草笛を吹くにはさびしすぎるから 土井一子
氷水そこより先は訊かぬとす 栗原和子


「いには」(主宰=村上喜代子)
【2005年創刊・千葉県八千代市】
2026年9月号(通巻216号)
かたつむり急がざること旅といふ 村上喜代子
ころびしこと娘に内緒梅雨晴れ間 伊東泰子 
園児は昼寝風干しのぬひぐるみ 佐藤敦子
麦の秋考え過ぎをやめて寝る 佐藤美智子
金魚にも溜息をつくことはある 庄村滋丸


「伊吹嶺」(主宰=河原地英武)
【1998年1月創刊・愛知県名古屋市】
2026年9月号(通巻339号)
うつし世のひとに裏向け額の花 河原地英武
枝払ひ青葉時雨にうたれたり 栗田やすし
対岸を走るシェパード信長忌 矢野孝子
熊ノ為休業シマス青嵐 加藤剛司
梅雨明けぬまま迫りくる四十度 近藤節子
野仏の体一面苔の花 藤橋万歩
チベットへ旅立つ人や五月尽 吉田明美


俳句短歌We社(俳句短歌誌We)(共同編集発行人=加藤知子、西田和平)【2016年創刊・熊本県熊本市】
第22号(2026年9月発行)
ブランコでしか言えやしないよ春の雲 竹本仰
桜山煙草吹かしているかしら   林よしこ
切れ味のするどき紙に蝶を置く  阪野基道
神の顔見えなくなりぬ苔の花  籾田ゆうこ
たいくつな穴は西日で満たされる 森 さかえ
蜘蛛がくる蜘蛛の輪郭線がくる  男波弘志
焦螟の声をとどける三回忌    加藤知子


「閏」(代表=守屋明俊)
【2021年2月創刊・東京都国分寺市】
2026年8月号(通巻34号)
組む指は臨死の名残昼寝覚 守屋明俊
額の花母はしづかに意思とほす 和田郁子 
三峰山と両神山に雲梅雨に入る 栗原季星 
百合開く徐々に位牌の見えぬほど 小濱けえ子 
走り根が幹線道路蟻の列 新海あぐり 
薫風を吸ふや埴輪の口真似て 野沢慶子 
じやんけんに強いかあさん豆の飯 本多遊子


「円虹」(主宰=山田佳乃)
【1995年創刊・兵庫県神戸市】
381
そよ風や単衣の人とすれちがふ  石井ユキヱ
登校の列のでこぼこ夏帽子  小林眞由美
礼文島鈴蘭の道海に果つ  行者婉
ひとすぢに風と競へる競べ馬  上紺屋葉月
いつまでも母追うてゐる鹿の子かな  中村高士
単衣着て淡海の人に会ひに行く  中田倫子
ころころと水音流れ入る代田  岡本やすし


「海原」(代表=堀之内長一)
【2018年創刊・千葉県市川市】
2026年7・8月合併号(第80号)
抽斗に母の剃刀ヒヤシンス 和緒玲子
プラカード持たされている花の冷え 亀田りんりん
やり直す空は真っさら草の笛 花舎薫
歩道橋中間管理職視点 中村きみどり
暮らしあり蜘蛛の巣を潮騒抜ける 北條貢司
ひよこめくミルクピッチャー花曇 向井麻代
巣箱置きますます耳は透明に 若森京子


「火星」(主宰=山尾玉藻)
【1936年創刊・大阪府大阪市】
2026年8月号(通巻1039号)
炎帝の圧しかねゐし砂丘の背 山尾玉藻
白鷺の下り来て己が影たたむ 大山文子
純白は頑な色ハンカチーフ 蘭定かず子
つばくらめ人に離れず従はず するきいつこ
戦神の風に育ちし今年竹 坂口夫佐子
まほろばの空よ風よと桐咲ける 山田美恵子
子の家の厨に馴染み更衣 湯谷良


「かつらぎ」(主宰=森田純一郎)【1929年創刊・兵庫県宝塚市】
2026年8月号(通巻1160号)
簀押しして金魚田の水区切りけり 森田純一郎
うららかや梯子から乗る駱駝の背 堀江典子
モーゼふと思ふ渦潮迫り来る 山本ヒロ子
花の雨何するでなく一日過ぐ 楠 治子
まぶしさの貼り付くやうな日傘かな 宮崎こうや
山風に片栗の花乗りたがる 森田教子
厩出しや牧夫自慢の牛ばかり 武田順子


「樺の芽」(主宰=粥川青猿)
【1967年創刊・北海道帯広市】
第55巻第9号通巻598号
風青しもう使わない糸切り歯   粥川青猿
過去帳は我が血をつなぐ薯の花  江波戸明
風涼しこつんこつんと無人店   伊藤妙子
生き延びてただ只管に草毟る   三浦斗久舟    
天の川大人を赦すすべり台    大沼惠美子
青李自由な日々がこわかった   岡島貴子
母の文字子の文字吹かれ星まつり 岡本和男


「銀化」(主宰=中原道夫)
【1998年創刊・東京都港区】
2026年9月号(通巻336号)
喫煙者特有のこゑ花へちま 彌榮浩樹
うすごろも仮名にひらけば死の透けて 横田佐恵子
蟻地獄抜けて大阪新世界 織田亮太朗
風聞の風の役なる毒消売 伊野智彦
鷺草の風をファンファーレと思ふ 神野祥子
たすひくのしるしを口に捌く海鞘 本松放散
浮き沈みされど孑孑やがて飛ぶ 星樹人


「雲の峰」(主宰=朝妻力)
【1989年創刊・2001年結社化・大阪府茨木市】
2026年8月号(通算422号)
入院の家内にメール明易し  播广 義春
畳紙より鈴の転がる更衣  三代川次郎
麦茶煮るでこぼこぼこの大薬缶  伊津野 均
会議所の晩白柚にも袋掛  岡山 裕美
葭切の声に暮れゆく近江かな  小林伊久子
手で測る田んぼの水見明易し  佐々木一夫
草刈や出合作業の池の土手  中尾 光子


「澤」(主宰=小澤實)【2000年創刊・東京都杉並区】
2026年8月号(通巻317号)
フクイチ一時立ち入り許可証セーターの胸に垂らす 小澤實
涅槃塑像に小さき侍者等や吾も跪拝 角田康輔
あとうんのあはひにわれもわかしかも 江藤鳥歩
水瓶われ観音につままれて夏 冬魚
われを嗅ぐ鹿の鼻息熱く暑し 深井十日
道長の夏書の金字止め太し 髙野鈴子
蔵王権現の足裏豊かや青葉騒 峰尾麻紀子


「秋麗」(主宰=藤田直子)
【2009年創刊・神奈川県川崎市】
2026年8月号(通巻191号)
山滴る陶土に水を含ませて 藤田直子
炊き過ぎて三日三晩の蕗御飯 鈴木伸一
籐椅子や眠りの神に愛されて 川俣このみ
茅花流し甘き話の遠ざかる 末岡桂一
通夜更けて我に泣けよと遠河鹿 帆足幾久子
風騒ぎ天城山中雷雨来る 藤原夏野
香水をははに忍ばせ訣れけり 奥田君子


青山せいざん」(主宰=しなだしん)
【1982年創刊・神奈川県横浜市】
2026年8月号(通号525号)
鳴き止んで閻魔蟋蟀くもりたる   しなだしん
聖母月復活の火を太く立て   井越芳子
昨日よりの風に棗の庭となる  水谷由美子
龍淵に潜む日輪みづに照り  入部美樹
昼の月棚の葡萄を取りつくし  坂東文子
箸置の豆の形やみどりの夜  ローバック恵子
傘たたむ貼りつく桜そのままに   佐藤敏枝


「台北俳句会」
【1970年創立・台北市】
2026年8月号
冷蔵庫に入れてた愛も溶けました 北川拓治
卵ねむらせ妙な音する冷蔵庫 大石洋子
茉莉花や古屋敷にも人の声 奥瀬昭幸
もてあそぶおじゃみの音や秋立ちぬ 松浦悠然
夕焼けや窓辺に残る水の跡 アリーマン・イスタダ
西瓜なら器量良し悪し見て選ぶ 宮崎北天
スイカ種飲んで孫への武勇伝 阮文雅


「鷹」(主宰=小川軽舟)
【1961年創刊・東京都千代田区】
2026年9月号
Tシャツのエッフェル塔のちぢみけり  小川軽舟
田植機の枡目に文字を埋むるごと  黒木鳩典
夏兆す青年檜葉のにほひせり  藤澤憼子  
麻服は吾のぬけがら吊し置く  澤村五風  
紫陽花のどれもいつかの空の色  川口藍々
山門に威儀を正すや蟻の列  熊谷祥歩
削蹄に驢馬身じろがず油照   柴田尚 


 「たかんな」(主宰=吉田千嘉子)
【1993年創刊・青森県八戸市】
2026年8月号(通巻404号)
白日傘白に疲れのにじむころ 吉田千嘉子
白神の闇に君臨蚊食鳥 草野力丸
螢籠揺すり螢を炎えたたす 難波政子
髪洗ふ素顔のままで夢の中 大原信子
夏空の一角に居て飛ぶ海豚 西川無行
ハンカチに叶はぬ願ひたたみ込む 西浄さえ
「あっぱれ」と弔ふ別れ春の雲 畑中美子


たちばな」(主宰=佐怒賀直美)
【1978年創刊・埼玉県久喜市】
2026号9月号(通巻585号)
蕗の薹星のごとくにみちのくは 髙良満智子
老鶯や山割れさうに風はらむ 宮前良子
竹春の竹の匠の竹の音 平野正男
ぷつと鳴き飛び去る鳩よ麦の秋 築井雅美
夏木立明日へと畳む紙芝居 野武和美
海亀の目に浜の色月の色 金井潤子
夏至の夜のゆつくり戻る振り子かな 吉田八汐


「天穹」(主宰=屋内修一)
【1998年創刊・東京都渋谷区】
2026年9月(通巻343号)
梅雨入や孔雀の羽に恋の色 田中国太郎
家族には家族の旗日鮎の宿 中野捷子
堂々と脱ぎつぱなしに蛇の衣 青木遵子
疎開せし地も古里や雲の峰 斉藤雅はる
揺るるたび増ゆる黄金や小判草 坂口明子
輪になつてマチスのダンス額の花 両角三佐子
簾して少しく濁世離れゐる 山田 茜


「都市」(主宰=中西夕紀)【2008年創刊・東京都町田市】
2026年8月号(通巻112号)
花韮や狸出さうな破れ土管      中西夕紀
行く春の元気者からゆく彼岸     安藤風林
鳥帰るそこは戦地でなきことを    髙橋 亘
梨園の花何処までも真つ平      秋澤夏斗
犬に我我に犬いて青き踏む      永井 詩
苗木植う百歳のまだ八合目      落合秀岳
行く春や突如繋がる物忘れ      横山千砂


「南風」(主宰=村上鞆彦)
【1933年創刊・東京都葛飾区】
2026年9月号(通巻994号)
白南風や服のかたちに体入れ 上田窓子
朝も夜も会社の壁に蜉蝣をり 大熊光汰
夜濯やまだ旅先にあるこころ 市原みお
夏の木の一枝一枝に出会ひけり 野村茶鳥
柄杓おく音に落ちたる実梅かな 佐々木千賀子
先生に沢蟹見せにいちいち来る 横田朱鷺子
明日帰る荷物の上の夏帽子 雪岡久代


「鳰の子」(主宰=柴田多鶴子)【2011年創刊・大阪府高槻市】
2026年8月・9月(通巻79号)
最澄の山よりひらり黒揚羽  柴田多鶴子
海の日や命生まるる凪の朝  山田春草
マシュマロのやうなまなぶた春の風邪  島田由加
雨ニモマケズ介護施設の鯉のぼり  中村カンナ
伝へたきことのは詰めししゃぼん玉  政元京治
カフェに聴く別れのワルツ花の雨  山口登
あんパンの出て溝浚へ終はりけり  永野壽一


「noi」(代表=神野紗希・野口る理)
【2025年創刊】
2026年8月号(通巻16号)
風鈴やトローチが輪をあきらめて   山月 恍
新月の滴り繭の目覚めの歌   柴咲なおみ
除染地に本籍のこす更衣   山内基成
漆黒の濤とどろける牡丹かな   巴里乃嬬
レイ編みて余りしピカケ子の耳に   北野小町
ポーションの空壜に飼う蛍かな   広瀬康
嘴がぺとと守宮を裏返す   丹下京子


「濃美」(主宰=渡辺純枝)
【2009年創刊・岐阜県岐阜市】
2026年9月号(通巻210号)
蟬よりも空蟬に寄るこころかな 渡辺純枝
西日追ふ空港行きのモノレール 関谷恭子
明易やまた雑巾を新しく 加納輝美
赴任地へ連れられてゆく目高の子 三尾博子
札幌はリラと言はずにライラック 奥山篤子
ひとり居に家族のやうな燕の子 山口尚美
母の日の肩叩き券黄ばみをり 杉浦とし子


「ふよう」(主宰=千々和恵美子)
【2005年創刊・福岡県遠賀郡】
2026年8月号(通巻138)
風鈴を軒端に屋台組み上がる  千々和恵美子  
舁き山笠や男盛りの汗とばし  渡辺味蕾   
校長の山へ七夕竹伐りに  村上智恵子
段ボールで作る仏壇通夜涼し  中島翠泉 
スコールの後の屋台や大ジョッキ  矢羽田淑子
空白のエンディングノート百合の花  久家貞子
炎暑かな余震最中に打つライン  下田京子


「街」(主宰=今井聖)
【1996年創刊・神奈川県横浜市】
2026年8月号
バンパーの下に日焼の顔出づる     今井 聖
あめふらしひとりでうんでひとりでしぬ 柴田千晶
夕立を知らぬ民族絶叫す        林 楓
雲の峰より硝子拭き降下中       太田うさぎ
蜜豆やさらりと入水失敗談       木野清瀬
競歩の脇見ゆ十薬の白の上       黒岩徳将
神輿見て眉毛を上下させゐたる     竹内宗一郎


「雪華」(主宰=橋本喜夫)
【1978年創刊・北海道旭川市】
2026年9月号
黒揚羽過ぎゆくまばたきの時間 柊月子
五月雨や傘が忘れし傘もらふ 大村富美子
毛虫ゆらゆらテラスの椅子は鎖付き 西川良子
まくなぎのなかまくなぎの湧き出づる 高木宇大
岩魚溯る未来が砂漠でも 星伸昭
百年後地球青いだらうか旱 小渡搖穂
味噌汁に対流のある夏至夕べ 井上絃


「楽園」(主宰=堀田季何)【2021年創刊】
第5巻第4号(通巻28号)
Die Macht, / die Wolken wegscheuchen / Nicht die Diktatoren? 山崎秀貴
白靴を尾行しホテルヤンゴンへ 有村悠子
烏賊墨の歯黒を処暑のあはれとす もくせい
色なき風に二十日鼠の死がきれい 坂本吟遊
天上に錆びし砲台草の花 松本与太
Dólar blue, nada azul como el cielo primaveral 秋山葉切
亀鳴くや値札なきもの皆滅ぶ 川畑英里花


【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年9月20日
*対象は「コンゲツノハイク」2026年9月分(このページ)です。
◆配信予定=2026年9月25日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/fgen/S51058765/

【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年9月30日
*対象は原則として2026年9月中に発刊された俳句結社誌・同人誌です。刊行日が締切直後の場合は、ご相談ください
◆配信予定=2026年10月5日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/dist/S21988499/

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