こんな本が出た【新刊案内】

こんな本が出た【2021年5月刊行分】

こんな本が出た
【2021年5月刊行分】


このコーナーでは、俳句に関係する本の新刊を記録しています。
*価格は、断りのないかぎり、税込(10%)価格です

*このページは、デスクトップでの閲覧をおすすめします
(スマホだと表が正しく表示されないことがあります)


【雑誌】

雑誌名特集出版社価格
俳句 2021年6月号推敲の現場角川文化振興財団950円
俳句界 2021年6月号関西俳句を辿る文學の森1000円
NHK俳句 2021年 06月号NHK出版700円
俳句四季 2021年 06月号東京四季出版1000円
俳壇 2021年6月号自画像としての俳句本阿弥書店900円
100年俳句計画 2021.06ビートルズ213プロジェクト 総集編マルコボ.コム660円

【一般】

書名著者名出版社価格
季語ものしり事典新海 均 (著)KADOKAWA880円
芭蕉に学ぶ―表現力と鑑賞力を養う戸田 冨士夫 (著)新葉館出版1780円
究極の俳句髙柳 克弘(著)中央公論新社1760円
俳句で学ぶ唯識 超入門: わが心の構造多川 俊映(著)春秋社2200円


【句集】

書名著者/自選句出版社価格
薫陶木暮陶句郎 (著)ふらんす堂3080円
◆自選十五句
この窓の四半世紀や初景色
水と土ぶつけて轆轤はじめかな
窯口に人日の闇ありにけり
体ごと振るフライパン春隣
梅くぐる君は光となりながら
太陽の寿命を言へば亀鳴けり
心とはすぐ染まるもの桜の夜
水音の透けてをりたる谷若葉
航跡といふさよならやサングラス
夏帯を鏡の中に軋ませて
野分あと筆圧強き手紙来る
両の手は太古の器水の秋
目の前の未来信じてばつた跳ぶ
虹色の鳩降り立てる初時雨
銃口の最も暗き狩の森
落とし物だらけの人生子 伯(著)吟遊社1980円
訴歌阿部正子(著)皓星社1980円
隣の駅が見える駅塩見 恵介 (著)朔出版1980円
◆作品抄12句
アウンサンスーチー女史的玉葱S
飛魚を鎖骨に飼っている女
バナナ売り今日はアンテナ売っている
守護霊がおられるのですビールに泡
大の字になって素足に風を聴く
蟬しぐれ友だち百人出来て邪魔
爽やかや象にまたがる股関節
月ノ出ルアッチガマンガミュージアム
ノーサイドきみは凩だったのか
牛乳のちょっと混じった雪女
蒲公英を咲かせて天と地の和解
燕来る隣の駅が見える駅
寝息と梟遠藤由樹子 (著)朔出版2860円
◆作品抄12句
単純なひかりがここに草若し
抱卵の鶴に寄りそふ鶴しづか
紫陽花のいま孵化したてなる青さ
夏空を音なき国と仰ぎけり
雨を縫ふ緋鯉となりて戻られよ
生者らのさくさく崩すかき氷
秋の風鈴まるで初めて鳴るやうに
崖あらば崖に立ちたし鳥渡る
わが一世鯨の一世銀杏散る
神楽てふ一夜の舟に乗り合はす
白鳥が雪の窪みに憩ひをる
熊と熊抱き合へばよく眠れさう
空空大竹多可志 (著)東京四季出版3080円
神鵜能村研三 (著)東京四季出版3080円
外側の私清水右子(著)ふらんす堂1870円
◆自選十句
ガム嚙みてこころ鈍しや春の昼
しやぼん玉吹く走るすべて忘れる
手を挿して泉に我を知らせたり
夕立に渋谷のしゆんとなりにけり
外側の私を流すシャワーかな
白薔薇バレエシューズは夜古ぶ
片方の靴探すごと秋行けり
マフラーをしたまま夜のボウリング
着ぶくれて頷きやすくなりにけり
寝つくまで明日の遠し冬の雨
真野紀子(著)ふらんす堂3080円
★髙柳克弘選
春ショールいつか降りたし君の駅
パソコンの傍に硯や春障子
無愛想な女将に会ひに夏暖簾
選挙日や喉につるりと心太
鍵盤の跳ねてリストの秋とゐる
風の夜や我が心中の月夜茸
かなかなや終着駅の汽笛澄む
網走の海風とゐる花野かな
あいたいね「ね」がなつかしき賀状来る
来し方はほろほろ遠し冬茜

【「こんな本がでた」バックナンバー】
>>「2021年4月分」に出た本
>>「2021年3月分」に出た本
>>「2021年2月分」に出た本
>>「2021年1月分」に出た本


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第48回】 箕面と後藤夜半…
  2. 【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2022年11月分】
  3. 神保町に銀漢亭があったころ【第87回】笹木くろえ
  4. 秋櫻子の足あと【第11回】谷岡健彦
  5. 【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年7月分】
  6. 【クラファン目標達成記念!】神保町に銀漢亭があったころリターンズ…
  7. 【結社推薦句】コンゲツノハイク【2022年10月分】
  8. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第31回】田園調布と安住敦

おすすめ記事

  1. 秋の日の音楽室に水の層 安西篤【季語=秋の日(秋)】
  2. 男色や鏡の中は鱶の海 男波弘志【季語=鱶(冬)】
  3. 馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。 石松佳
  4. 【新年の季語】俎始
  5. 【新年の季語】包丁始(庖丁始)
  6. 藁の栓してみちのくの濁酒 山口青邨【季語=濁酒(秋)】
  7. 冴返るまだ粗玉の詩句抱き 上田五千石【季語=冴返る(春)】
  8. いちまいの水田になりて暮れのこり 長谷川素逝【季語=水田(夏)】
  9. 紅葉の色きはまりて風を絶つ 中川宋淵【季語=紅葉(秋)】
  10. 【冬の季語】大晦日

Pickup記事

  1. 【第1回】ポルトガル――北の村祭と人々/藤原暢子
  2. こぼれたる波止の鮊子掃き捨てる 桑田青虎【季語=鮊子(春)】
  3. 【セクト・ポクリット読者限定】『神保町に銀漢亭があったころ』注文フォーム【送料無料】
  4. 【夏の季語】草いきれ
  5. 【新年の季語】小豆粥
  6. 雲の上に綾蝶舞い雷鳴す 石牟礼道子【季語=雷鳴(夏)】
  7. 春の雪指の炎ゆるを誰に告げむ 河野多希女【季語=春の雪(春)】
  8. 択ぶなら銀河濃きころ羊村忌  倉橋羊村【季語=銀河(秋)】
  9. 【冬の季語】冬帽
  10. つばめつばめ泥が好きなる燕かな 細見綾子【季語=燕(春)】
PAGE TOP