
【夏の季語=仲夏-晩夏(6月-7月)】青柿
「柿の花」の時期が終わると、青い実がふくらみはじめる。まだ熟さない柿は渋く生食には向かないが、柿渋を採取するためには青柿が用いられる。〈隠し子のごとき青柿伊豆も奥〉(岡本眸)という句があるように、意外と目立たない。

【青柿(上五)】
青柿は落つる外なし燈火なし 西東三鬼
青柿を踏むむらぎもの衰へに 橋閒石
青柿や双子またよく似てきたり 齊藤美規
青柿の転がる坂を念仏僧 西池冬扇
青柿や少年の背を押す言葉 森悦子
【青柿(中七)】
隠し子のごとき青柿伊豆も奥 岡本眸
【青柿(下五)】
あひびきの影の別れて青柿落つ 石川桂郎
【ほかの季語と】
梅雨永し青柿も落ち盡くすべし 相生垣瓜人
青柿を踏む昼火事のあとの谷 廣瀬直人
【自由律】
青柿ポトポトここで生れてここを出た父の気持 荻原井泉水
【短歌】