ハイクノミカタ吉田林檎
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一燈を消し名月に対しけり 林翔【季語=名月(秋)】
一燈を消し名月に対しけり)林翔 月は可能な限り毎日見ているが、やはり中秋の名月は格別だ。それだけに俳句にしようとするとどこから手をつければ良いのかわからなくなることがあるのは筆者だけではないだろう。…
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向いてゐる方へは飛べぬばつたかな 抜井諒一【季語=飛蝗(秋)】
向いてゐる方へは飛べぬばつたかな)抜井諒一 なりたい自分の…
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膝枕ちと汗ばみし残暑かな 桂米朝【季語=残暑(秋)】
膝枕ちと汗ばみし残暑かな)桂米朝 桂春蝶独演会に行ってきた…
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山頂に流星触れたのだろうか 清家由香里【季語=流星(秋)】
山頂に流星触れたのだろうか)清家由香里 イエスかノーかで答…
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秋草のはかなかるべき名を知らず 相生垣瓜人【季語=秋草(秋)】
秋草のはかなかるべき名を知らず)相生垣瓜人 BSで放送中の…
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卓に組む十指もの言ふ夜の秋 岡本眸【季語=夜の秋(夏)】
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なく声の大いなるかな汗疹の児 高浜虚子【季語=汗疹(夏)】
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瑠璃蜥蜴紫電一閃盧舎那仏 堀本裕樹【季語=瑠璃蜥蜴(夏)】
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してみむとてするなり我も日傘さす 種谷良二【季語=日傘(夏)】
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香水の一滴づつにかくも減る 山口波津女【季語=香水(夏)】
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もち古りし夫婦の箸や冷奴 久保田万太郎【季語=冷奴(夏)】