ハイクノミカタ吉田林檎

  1. ライターを囲ふ手のひら水温む 斉藤志歩【季語=水温む(春)】

    ライターを囲ふ手のひら水温む)斉藤志歩 もの作りは完成したと思ったところから始まる。それは形のないものにもあてはまる。とあるイベンターの方は、チケットの完売している公演でもチラシの折り込みは続けるの…

  2. 薔薇の芽や温めておくティーカップ 大西朋【季語=薔薇の芽(春)】

    薔薇の芽や温めておくティーカップ)大西朋 道具は長い年月を…

  3. 男衆の聲弾み雪囲ひ解く 入船亭扇辰【季語=雪囲解く(春)】

    男衆の聲弾み雪囲ひ解く)入船亭扇辰 新潟には行ったことがな…

  4. 春立つと拭ふ地球儀みづいろに 山口青邨【季語=春立つ(春)】

    春立つと拭ふ地球儀みづいろに)山口青邨 大学の卒業旅行は友…

  5. あまり寒く笑へば妻もわらふなり 石川桂郎【季語=寒し(冬)】

    あまり寒く笑へば妻もわらふなり)石川桂郎 笑うことと泣くこ…

  6. 冬ざれや父の時計を巻き戻し 井越芳子【季語=冬ざれ(冬)】

  7. 皹といふいたさうな言葉かな 富安風生【季語=皹(冬)】

  8. 虚仮の世に虚仮のかほ寄せ初句会 飴山實【季語=初句会(新年)】

  9. 初島へ大つごもりの水脈を引く 星野椿【季語=大つごもり(冬)】

  10. 禁断の木の実もつるす聖樹かな モーレンカンプふゆこ【季語=聖樹(冬)】

  11. 時雨るるや新幹線の長きかほ 津川絵理子【季語=時雨(冬)】

  12. 冬ざれや石それぞれの面構へ 若井新一【季語=冬ざれ(冬)】

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