ハイクノミカタ吉田林檎
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口笛を吹いて晩夏の雲を呼ぶ 乾佐伎【季語=晩夏(夏)】
口笛を吹いて晩夏の雲を呼ぶ乾佐伎「風が吹けば桶屋が儲かる」(以下桶屋)とは一つの事象が思わぬ結果を呼ぶことのたとえ。あてにならない期待をすることへの皮肉として使われることもある。二つの事象に距離があ…
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葛切を食べて賢くなりしかな 今井杏太郎【季語=葛切(夏)】
葛切を食べて賢くなりしかな今井杏太郎学生にしかできない旅の…
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昼寝よりさめて寝ている者を見る 鈴木六林男【季語=昼寝(夏)】
昼寝よりさめて寝ている者を見る鈴木六林男映画「スーパーマン…
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クリームパンにクリームぎつしり雲の峰 江渡華子【季語=雲の峰(夏)】
クリームパンにクリームぎつしり雲の峰江渡華子「雲に乗った」…
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少年の雨の匂ひやかぶと虫 石寒太【季語=かぶと虫(夏)】
少年の雨の匂ひやかぶと虫石寒太保育園のママ友同士で自分の子…
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白玉やバンド解散しても会ふ 黒岩徳将【季語=白玉(夏)】
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樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ 日野草城【季語=梅雨入(夏)】
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鳥不意に人語を発す更衣 有馬朗人【季語=更衣(夏)】
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身支度は誰より早く旅涼し 阪西敦子【季語=涼し(夏)】
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しろがねの盆の無限に夏館 小山玄紀【季語=夏館(夏)】
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泉に手浸し言葉の湧くを待つ 大串章【季語=泉(夏)】
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メロン食ふたちまち湖を作りつつ 鈴木総史【季語=メロン(夏)】