ハイクノミカタ吉田林檎
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「十六夜ネ」といった女と別れけり 永六輔【季語=十六夜(秋)】
「十六夜ネ」といった女と別れけり永六輔 高校時代、ありがとうをいつも「サンキュ」という同級生がいた。特に特徴のない言葉なのだがやはりありがとうの方が主流だし「サンキュー」でなく「サンキュ」である点も…
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手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦 益岡茱萸【季語=走り蕎麦(秋)】
手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦益岡茱萸 食べ物の種類や食事の…
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敬老の日のどの席に座らうか 吉田松籟【季語=敬老の日(秋)】
敬老の日のどの席に座らうか吉田松籟 駅のホームのどこで電車…
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秋鯖や上司罵るために酔ふ 草間時彦【季語=秋鯖(秋)】
秋鯖や上司罵るために酔ふ草間時彦 一日の終りにいかに美味し…
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さわやかにおのが濁りをぬけし鯉 皆吉爽雨【季語=爽やか(秋)】
さわやかにおのが濁りをぬけし鯉皆吉爽雨 週末に体調を崩した…
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いちじくはジャムにあなたは元カレに 塩見恵介【季語=いちじく(秋)】
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はるかよりはるかへ蜩のひびく 夏井いつき【季語=蜩(秋)】
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寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影【季語=稲の花(秋)】
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おほぞらを剝ぎ落したる夕立かな 櫛部天思【季語=夕立(夏)】
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水面に閉ぢ込められてゐる金魚 茅根知子【季語=金魚(夏)】
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腕まくりして女房のかき氷 柳家小三治【季語=かき氷(夏)】
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観音か聖母か岬の南風に立ち 橋本榮治【季語=南風(夏)】