
【夏の季語=晩夏(7月)】端居
夏のかなり暑いころ、涼を求めて縁側などに出て休むこと。夜分とは限らないが、夕方や夜のことが多い。
外に出て涼を求めることは「納涼(すずみ)」となる。歴史的仮名遣いは「はしゐ」。

【端居(上五)】
端居して池を浚へん心あり 青木月斗
端居して遠きところに心置く 後藤夜半
端居してただ居る父の恐ろしき 高野素十
端居して濁世なかなかおもしろや 阿波野青畝
端居して海にもつとも近くゐる 伊藤伊那男
端居してゆきどころなしあぶらあげ 山田耕司
夕端居手足長きを惜しげなく 村嶋正浩
【端居(中七)】
思ひ沈む父や端居のいつまでも 石島雉子郎
【端居(下五)】
小鼓の稽古すませし端居かな 松本たかし
いふまじき言葉を胸に端居かな 星野立子
波音を近づけてゐる端居かな 稲畑汀子
薄命のひとりぬけゆく端居かな 松下カロ
父のゐて母美しや夕端居 合谷美智子
思ふより我の小さき端居かな 田中裕明
ボイジャーの遥けさを言ふ端居かな 伊藤麻美
【その他の季語と】
くらがりの合歓を知りゐる端居かな 石田波郷
河童忌の夜風鳴りたる端居かな 内田百鬼園