かな

  1. 帰るかな現金を白桃にして 原ゆき【季語=白桃(秋)】

    帰るかな現金を白桃にして)原 ゆき キャッシュレス社会なんだそうである。なんだそうであるなどと対岸を眺めるような悠長なポーズをとっているものの、テレビで喧しくペイペイと連呼しているのを聞いていないわ…

  2. 向いてゐる方へは飛べぬばつたかな 抜井諒一【季語=飛蝗(秋)】

    向いてゐる方へは飛べぬばつたかな)抜井諒一 なりたい自分の…

  3. なく声の大いなるかな汗疹の児 高浜虚子【季語=汗疹(夏)】

    なく声の大いなるかな汗疹の児)高浜虚子 父は78歳でこの世…

  4. 利根川のふるきみなとの蓮かな 水原秋櫻子【季語=蓮(夏)】

    利根川のふるきみなとの蓮かな水原秋櫻子(『葛飾』)もともと…

  5. 青大将この日男と女かな 鳴戸奈菜【季語=青大将(夏)】

    青大将この日男と女かな鳴戸奈菜(『イヴ』) 青大将は、蝮と…

  6. はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな    京極杞陽【季語=蜥蜴(夏)】

  7. 襖しめて空蟬を吹きくらすかな 飯島晴子【季語=空蟬(夏)】

  8. まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】

  9. 中年の恋のだんだら日覆かな 星野石雀【季語=日覆(夏)】

  10. 露地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 攝津幸彦【季語=金魚(夏)】

  11. 日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】

  12. 甘き花呑みて緋鯉となりしかな 坊城俊樹【季語=緋鯉(夏)】

おすすめ記事

  1. いつの間に昼の月出て冬の空 内藤鳴雪【季語=冬の空(冬)】
  2. 木犀や同棲二年目の畳 髙柳克弘【季語=木犀(秋)】
  3. 【春の季語】梅二月
  4. あづきあらひやひとり酌む酒が好き 西野文代【季語=小豆洗(秋)】
  5. 黄金週間屋上に鳥居ひとつ 松本てふこ【季語=黄金週間(夏)】

Pickup記事

  1. 【春の季語】鞦韆
  2. ひよんの実や昨日と違ふ風を見て   高橋安芸【季語=ひよんの実(秋)】
  3. 【秋の季語】菊/菊の花 白菊 黄菊、大菊、小菊、初菊、厚物咲、懸崖菊、菊畑
  4. 【書評】三島広志 第1句集『天職』(角川書店、2020年)
  5. でで虫の繰り出す肉に遅れをとる 飯島晴子【季語=でで虫(夏)】
PAGE TOP