【夏の季語=三夏(5月〜7月)】くちなわ
「蛇」のこと。歴史的仮名遣いだと「くちなは」と書く。
「朽ちた縄」に似ていることから、または、蛇を直接指すことを避ける忌み言葉として使われたと考えられている。
【くちなわ(上五)】
くちなはのわたりし水尾や夕渡舟 芝不器男
くちなはの泳いでをりし温泉とや 高野素十
くちなはを口ある縄と亦説けり 相生垣瓜人
くちなはの舌を収めし閑かさよ 正木ゆう子
くちなはの見えなくなりてより近し 柘植史子
くちなはの生一本とはなりにけり 櫂未知子
くちなはをゆたかな縄と思ひけり 櫂未知子
くちなはの頭を蘆の葉にのせて 岸本尚毅
【くちなわ(中七)】
【くちなわ(下五)】