季語・歳時記

【秋の季語】秋の風

【秋の季語=三秋(8月〜10月)】秋の風

秋になってから吹く風のこと。「秋風」。


【秋の風(上五)】
秋の風互に人を怖れけり 永田青嵐
秋の風豆腐四角き味したり 小川軽舟

【秋の風(中七)】
大瀧や飛沫に秋の風もなし 小林一三
さういへばもう秋か風吹きにけり 今井杏太郎

【秋の風(下五)】
石山の石より白し秋の風 松尾芭蕉
物云へば唇寒し秋の風 松尾芭蕉
たが魂ぞほたるともならで秋の風 横井也有
色里や十歩離れて秋の風 正岡子規
帽子すこし曲げかぶるくせ秋の風 久保田万太郎
人ごみに誰れか笑へる秋の風 飛鳥田孋無公
牛飼が好きで牛飼ふ秋の風 飯島晴子
牛の目はいまも寄り目に秋の風 宇多喜代子
どこからも風現はるる秋の風 廣瀬直人
髑髏みな舌うしなへり秋の風 高橋睦郎
されど空の藍に病みけり秋の風 大井恒行
もういちど吹いてたしかに秋の風 仁平勝
すかすかな原爆ドーム秋の風 栗林浩
はじめよりふぐりは軽し秋の風  小島健
ほれそれと言ふに飽きたり秋の風 島田牙城
そこにあるかなやけりやや秋の風 島田牙城
孔雀から梵字あふれて秋の風 青本瑞季
色鉛筆一色足りない秋の風 宮澤絢音

【色なき風】
受胎告知色なき風に顔そむく 小池文子
梓川白し色なき風の過ぐ 志摩芳次郎
足早に逝かれ色なき風の過ぐ 神田とみ子
首塚に色なき風や昼の月 朝妻力
馬老いて色なき風を食みにけり 小島健
糸山の色なき風のほそきこと 夏井いつき
森の絵に色なき風を加へけり 山田露結

【金風】
ハシビロコウ微動ぞそれを金風と 村越敦

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