ハイクノミカタマンスリーゲスト

  1. 嚔して酒のあらかたこぼれたる 岸本葉子【季語=嚔(冬)】

    嚔して酒のあらかたこぼれたる)岸本葉子)(『つちふる』所収) ものを作り続けていると成功しやすいパターンや好きな表現を繰り返し使ってしまうということは良くも悪くも往々にしてある。  …

  2. 血を血で洗ふ絨毯の吸へる血は 中原道夫【季語=絨毯(冬)】

    血を血で洗ふ絨毯の吸へる血は)中原道夫二〇一五年冬、中原は…

  3. 水底に届かぬ雪の白さかな 蜂谷一人【季語=雪(冬)】

    水底に届かぬ雪の白さかな)蜂谷(はちや)一人(はつと)(『青でなく…

  4. 賀の客の若きあぐらはよかりけり 能村登四郎【季語=賀客(新年)】

    賀の客の若きあぐらはよかりけり)能村登四郎賀客を迎える立場…

  5. ともかくもくはへし煙草懐手 木下夕爾【季語=懐手(冬)】

    ともかくもくはへし煙草懐手)木下夕爾いささかの勇気をもって…

  6. 共にゐてさみしき獣初しぐれ 中町とおと【季語=初時雨(冬)】

  7. みな聖樹に吊られてをりぬ羽持てど 堀田季何【季語=聖樹(冬)】

  8. なだらかな坂数へ日のとある日の 太田うさぎ【季語=数へ日(冬)】

  9. 鏡台や猟銃音の湖心より 藺草慶子【季語=猟(冬)】

  10. 内装がしばらく見えて昼の火事 岡野泰輔【季語=火事(冬)】

  11. 蝶落ちて大音響の結氷期 富沢赤黄男【季語=結氷期(冬)】

  12. 枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」 林翔【季語=枯葉(冬)】

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  5. 黴くさし男やもめとなりてより 伊藤伊那男【季語=黴(夏)】

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  2. あめつちや林檎の芯に蜜充たし 武田伸一【季語=林檎(秋)】
  3. 誰も口にせぬ流氷の向かうの地 塩崎帆高【季語=流氷(春)】
  4. 秋の日の音楽室に水の層 安西篤【季語=秋の日(秋)】
  5. 神保町に銀漢亭があったころ【第98回】森羽久衣
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