ハイクノミカタマンスリーゲスト
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仕る手に笛もなし古雛 松本たかし【季語=古雛(春)】
仕る手に笛もなし古雛)松本たかし) 母方の祖父は趣味人であった。正月二日と夏休みは必ず祖父母の家を訪ねることになっていたのだが、お正月はまず、私から届いた年賀状の字の吟味から始まる。そして、書初をさ…
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おそろしき一直線の彼方かな 畠山弘
おそろしき一直線の彼方かな)畠山弘現代俳句協会編 『昭和俳句作品年表 戦後…
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ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず 有馬朗人【季語=涅槃図(春)】
ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず)有馬朗人) 神保町には縁が…
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片蔭の死角から攻め落としけり 兒玉鈴音【季語=片蔭(夏)】
片蔭の死角から攻め落としけり)兒玉鈴音『第24回俳句甲子園公式作品集』(2…
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ミシン台並びやすめり針供養 石田波郷【季語=針供養(春)】
ミシン台並びやすめり針供養)石田波郷) 母が洋裁学校に通い…
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復讐の馬乗りの僕嗤っていた 福田若之
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年玉受く何も握れぬ手でありしが 髙柳克弘【季語=年玉(新年)】
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琅玕や一月沼の横たはり 石田波郷【季語=一月(冬)】
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胎動に覚め金色の冬林檎 神野紗希【季語=冬林檎(冬)】
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嗚呼これは温室独特の匂ひ 田口武【季語=温室(冬)】
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呼吸するごとく雪降るヘルシンキ 細谷喨々【季語=雪(冬)】
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鉄瓶の音こそ佳けれ雪催 潮田幸司【季語=雪催(冬)】