ハイクノミカタ吉田林檎
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冴返るまだ粗玉の詩句抱き 上田五千石【季語=冴返る(春)】
冴返るまだ粗玉の詩句抱き上田五千石 この原稿を書いている今、東京には大雪警報が発令されている。私の生活圏も例外ではなく、普段とは違う景色を見ることができた。などと呑気なことを言っていられるのも在宅勤…
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節分や海の町には海の鬼 矢島渚男【季語=節分(冬)】
節分や海の町には海の鬼矢島渚男今日は節分。年に一度、夕飯メ…
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手袋に切符一人に戻りたる 浅川芳直【季語=手袋(冬)】
手袋に切符一人に戻りたる浅川芳直人は一人で生まれ、一人で死…
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マフラーを巻いてやる少し絞めてやる 柴田佐知子【季語=マフラー(冬)】
マフラーを巻いてやる少し絞めてやる柴田佐知子やめられないも…
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降る雪や玉のごとくにランプ拭く 飯田蛇笏【季語=雪降る(冬)】
降る雪や玉のごとくにランプ拭く飯田蛇笏本日と明日は、共通テ…
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ラヂオさへ黙せり寒の曇り日を 日野草城【季語=寒(冬)】
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数へ日の残り日二日のみとなる 右城暮石【季語=数へ日(冬)】
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風邪を引くいのちありしと思ふかな 後藤夜半【季語=風邪(冬)】
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破門状書いて破れば時雨かな 詠み人知らず【季語=時雨(冬)】
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日記買ふよく働いて肥満して 西川火尖【季語=日記買ふ(冬)】
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しかと押し朱肉あかあか冬日和 中村ひろ子(かりん)【季語=冬日和(冬)】
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命より一日大事冬日和 正木ゆう子【季語=冬日和(冬)】