ている

木枯らしや飯を許され沁みている　平田修【季語＝木枯らし（冬）】

• 2025.04.07

下萌にねぢ伏せられてゐる子かな　星野立子【季語＝下萌（春）】

• 2025.03.08

咳込めど目は物を見てゐてかなし　京極杞陽【季語＝咳（冬）】

• 2024.11.12

酒足りてゐるか新米まだあるか　西村麒麟【季語＝新米（秋）】

• 2024.09.06

昼寝よりさめて寝ている者を見る　鈴木六林男【季語＝昼寝（夏）】

• 2024.07.13

飛んでゐる蝶にいつより蜂の影　中西夕紀【季語＝蝶・蜂（春）】

• 2024.04.24

山桜見て居ればつく渡舟かな　波多野晋平【季語＝山桜（春）】

• 2024.04.05

海外のニュースの河馬が泣いていた　木田智美【無季】

• 2024.01.16

新道をきつねの風がすすんでゐる　飯島晴子【季語＝狐（冬）】

• 2023.12.17

蓑虫の蓑脱いでゐる日曜日　涼野海音【季語＝蓑虫（秋）】

• 2023.11.04

秋うらら他人が見てゐて樹が抱けぬ　小池康生【季語＝秋うらら（秋）】

• 2023.10.26

肉声をこしらへてゐる秋の隕石　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

• 2023.09.24

水面に閉ぢ込められてゐる金魚　茅根知子【季語＝金魚（夏）】

• 2023.07.29

黒揚羽に当てられてゐる軀かな　飯島晴子【季語＝黒揚羽（夏）】

• 2023.06.18

気を強く春の円座に坐つてゐる　飯島晴子【季語＝春（春）】

• 2023.04.30

行く雁を見てゐる肩に手を置かれ　市村不先【季語＝行く雁（春）】

• 2023.03.31

さしあたり坐つてゐるか鵆見て 飯島晴子【季語＝鵆（冬）】　

• 2023.01.04

動かない方も温められている 芳賀博子

• 2022.12.28

つきの光に花梨が青く垂れてゐる。ずるいなあ先に時が満ちてて　岡井隆

• 2022.10.02

寝そべつてゐる分高し秋の空　若杉朋哉【季語＝秋の空（秋）】

• 2022.09.17

向いてゐる方へは飛べぬばつたかな　抜井諒一【季語＝飛蝗（秋）】

• 2022.09.03

新綠を描くみどりをまぜてゐる　加倉井秋を【季語＝新綠（夏）】

• 2022.05.24

春の水とは濡れてゐるみづのこと　長谷川櫂【季語＝春の水（春）】

• 2022.05.02

おとつさんこんなに花がちつてるよ　正岡子規【季語＝花散る（春）】

• 2022.03.29

花の幹に押しつけて居る喧嘩かな　田村木國【季語＝花（春）】

• 2022.03.25

見てゐたる春のともしびゆらぎけり　池内たけし【季語＝春灯（春）】

• 2022.02.25

替へてゐる畳の上の冬木影　浅野白山【季語＝冬木（冬）】

• 2021.11.26

言葉がわからないので笑うてわかれる露草咲いてゐる　種田山頭火【季語＝露草（秋）】

• 2021.10.07