「豈」
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海市あり別れて匂ふ男あり 秦夕美【季語=海市(春)】
海市あり別れて匂ふ男あり秦夕美(『逃世鬼』)海市とは蜃気楼のことで、海面や地表近くの空気の温度差によって、光の屈折が起こり、遠くの船や景色が浮かびあがって見える現象である。普段は見えないものが見える…
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死も佳さそう黒豆じっくり煮るも佳し 池田澄子【季語=黒豆(新年)】
死も佳さそう黒豆じっくり煮るも佳し池田澄子「死も佳さそう」…
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弟へ恋と湯婆ゆづります 攝津幸彦【季語=湯婆(冬)】
弟へ恋と湯婆ゆづります攝津幸彦(『鹿々集』) 兄にとって弟…
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泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治【季語=月(秋)】
泥棒の恋や月より吊る洋燈ラムプ 大屋達治(『繍鸞』) 小…
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南浦和のダリヤを仮のあはれとす 摂津幸彦【季語=ダリヤ(夏)】
南浦和のダリヤを仮のあはれとす摂津幸彦南浦和と聞いて、「あ…
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来たことも見たこともなき宇都宮 /筑紫磐井
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ものゝふの掟はしらず蜆汁 秦夕美【季語=蜆汁(春)】
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集いて別れのヨオーッと一本締め 雪か 池田澄子【季語=雪(冬)】
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男色や鏡の中は鱶の海 男波弘志【季語=鱶(冬)】
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逢えぬなら思いぬ草紅葉にしゃがみ 池田澄子【季語=草紅葉(秋)】
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【連載】歳時記のトリセツ(9)/干場達矢さん
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【連載】歳時記のトリセツ(8)/池田澄子さん