1. 消すまじき育つるまじき火は埋む 京極杞陽【季語=埋火(冬)】

    消すまじき育つるまじき火は埋む京極杞陽(『但馬住』) 火種を絶やさないために灰の中に埋める炭火のことを「埋火」という。灰に埋もれた炭火は、起こして息を吹きかければ炎を生む。炎は、炭を燃やし炭の寿命を…

  2. 霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び 加藤楸邨【季語=霜夜(冬)】

    霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び加藤楸邨霜を踏んで来…

  3. 胸の炎のボレロは雪をもて消さむ 文挾夫佐恵【季語=雪(冬)】

    胸の炎(ほ)のボレロは雪をもて消さむ)文挾夫佐恵小学校の頃…

  4. 鱶のあらい皿を洗えば皿は海 谷さやん【季語=鱶(冬)】

    鱶のあらい皿を洗えば皿は海)谷さやん『谷さやん句集』2022年12月…

  5. 男色や鏡の中は鱶の海 男波弘志【季語=鱶(冬)】

    男色や鏡の中は鱶(ふか)の海男波弘志(『阿字』) 男色とは…

  6. 凍港や旧露の街はありとのみ 山口誓子【季語=凍つ(冬)】

  7. 秋海棠西瓜の色に咲にけり 松尾芭蕉【季語=秋海棠(秋)】

  8. 幾千代も散るは美し明日は三越 攝津幸彦

  9. もう逢わぬ距りは花野にも似て 澁谷道【季語=花野(秋)】

  10. 月代は月となり灯は窓となる   竹下しづの女【季語=月(秋)】

  11. 葛の花むかしの恋は山河越え 鷹羽狩行【季語=葛の花(秋)】

  12. 向いてゐる方へは飛べぬばつたかな 抜井諒一【季語=飛蝗(秋)】

おすすめ記事

  1. 【冬の季語】日短
  2. おとつさんこんなに花がちつてるよ 正岡子規【季語=花散る(春)】
  3. 趣味と写真と、ときどき俳句と【#07】「何となく」の読書、シャッター
  4. あっ、ビデオになってた、って君の声の短い動画だ、海の 千種創一
  5. 【第4回】ラジオ・ポクリット(ゲスト: 大西朋さん・白井飛露さん)

Pickup記事

  1. 同じ事を二本のレール思はざる 阿部青鞋
  2. 桐咲ける景色にいつも沼を感ず 加倉井秋を【季語=桐の花(夏)】
  3. 白衣とて胸に少しの香水を 坊城中子【季語=香水(夏)】
  4. 昼顔のあれは途方に暮るる色 飯島晴子【季語=昼顔(夏)】
  5. 悉く全集にあり衣被 田中裕明【季語=衣被(秋)】
PAGE TOP