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呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉 長谷川かな女【季語=芙蓉(秋)】
呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉長谷川かな女(『長谷川かな女全集』) 「可愛さ余って憎さが百倍」という諺があるが、愛おしい気持ちも行き違いで憎しみに変わることがある。恋の逆恨みをする人が言う捨て台詞は大抵…
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天高し深海の底は永久に闇 中野三允【季語=天高し(秋)】
天高し深海の底は永久に闇中野三允(『三允句集拾遺・俳遍路』)…
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八月は常なる月ぞ耐へしのべ 八田木枯【季語=八月(秋)】
八月は常なる月ぞ耐へしのべ八田木枯宇多喜代子の「八月の赤子…
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立読みの少年夏は斜めに過ぎ 八田木枯【季語=夏(夏)】
立読みの少年夏は斜めに過ぎ八田木枯))町から本屋が減って久…
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麦よ死は黄一色と思いこむ 宇多喜代子(無季)
麦よ死は黄一色と思いこむ宇多喜代子「麦よ」という措辞からは…
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馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。 石松佳
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梅雨の日の烈しくさせば罌粟は燃ゆ 篠田悌二郎【季語=梅雨・罌粟(夏)】
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黒き魚ひそみをりとふこの井戸のつめたき水を夏は汲むかも 高野公彦
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麦からを焼く火にひたと夜は来ぬ 長谷川素逝【季語=麦からを焼く?】
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プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ 石田波郷【季語=夏来る(夏)】
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先生はいつもはるかや虚子忌来る 深見けん二【季語=虚子忌(春)】
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春愁は人なき都会魚なき海 野見山朱鳥【季語=春愁(春)】