【春の季語】蚕

【春の季語=晩春(4月)】蚕

絹糸をとるために飼育される蚕(「」の一種)の幼虫。桑の葉を食べて繭を作る。
俳句では「蚕」といえば、成虫の蛾ではなく幼虫のことを指す。成虫は「蚕蛾」と呼び分けられ、夏の季語となる。
養蚕の回数は年間2、3回程度であることが多く、新緑のころ飼い始める蚕で春蚕の卵が孵化したものを「夏蚕」と呼ぶことがあるため、春の蚕は「春蚕」とも呼ばれる。蚕によってつくられる「」は、夏の季語となる。


養蚕はかつて農家の貴重な現金収入だったが、春蚕は季節的にも病気の発生が少ないために良質の繭ができる。つまり、「田植」をする前の労働として「」とともに「春蚕」を育てていた。


【蚕(上五)】
ねむり蚕にひとつゆらめくかうべあり 皆吉爽雨
蚕のねむりいまうつしよで呼ぶ名前 大西菜生

【蚕(中七)】
弟憎し蚕の社前過ぎて 塚本邦雄
けどとても楽しい蚕であるきらら 加藤綾那

【蚕(下五)】
くらがりに子守あそべり蚕は忙し 木村蕪城

【その他の季語と】


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