ハイクノミカタ
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白い部屋メロンのありてその匂ひ 上田信治【季語=メロン(夏)】
白い部屋メロンのありてその匂ひ)上田信治『リボン』(邑書林 2017年)上田信治さんの俳句は、いわゆる「俳句らしい俳句」ではなくて、平易な言葉で書かれているのにもかかわらず、すごく変だと思ったり、ど…
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虹の後さづけられたる旅へ発つ 中村草田男【季語=虹(夏)】
虹の後さづけられたる旅へ発つ)中村草田男草田男は『火の島』…
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キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり 山田径子【季語=キャベツ(夏)】
キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり山田径子(『径』) 小学生の…
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黒揚羽に当てられてゐる軀かな 飯島晴子【季語=黒揚羽(夏)】
黒揚羽に当てられてゐる軀(からだ)かな)飯島晴子 一見、大…
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水中に風を起せる泉かな 小林貴子【季語=泉(夏)】
水中に風を起せる泉かな)小林貴子 今世の中は「二刀流」のキ…
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紫陽花のパリーに咲けば巴里の色 星野椿【季語=紫陽花(夏)】
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厚餡割ればシクと音して雲の峰 中村草田男【季語=雲の峰(夏)】
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金魚屋が路地を素通りしてゆきぬ 菖蒲あや【季語=金魚(夏)】
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妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや 中村草田男【季語=蟹(夏)】
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さよならと梅雨の車窓に指で書く 長谷川素逝【季語=梅雨(夏)】
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叩頭すあやめあざやかなる方へ 飯島晴子【季語=あやめ(夏)】
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雷をおそれぬ者はおろかなり 良寛【季語=雷(夏)】