ハイクノミカタ
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「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し 中村草田男【季語=梅雨(夏)】
「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し)中村草田男 「萬緑」創刊から6年後、第5句集『銀河依然』刊行の前年の昭和27年(1952/草田男51歳)に、母ミネが逝去した。その年の5月には四女の依子氏が生まれ…
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姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ 宇多喜代子【季語=夏木(夏)】
姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ宇多喜代子(『夏の日』) 姦通と…
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軽き咳して夏葱の刻を過ぐ 飯島晴子【季語=夏葱(夏)】
軽き咳して夏葱の刻を過ぐ)飯島晴子 一読、ごほんごほんと咳…
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祭笛吹くとき男佳かりける 橋本多佳子【季語=祭笛(夏)】
祭笛吹くとき男佳かりける橋本多佳子 向井太一の歌が聴きたく…
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少し派手いやこのくらゐ初浴衣 草間時彦【季語=初浴衣(夏)】
少し派手いやこのくらゐ初浴衣草間時彦 先週末、夏の訪れを告…
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未来より滝を吹き割る風来たる 夏石番矢【季語=滝(夏)】
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夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく 堀本裕樹【季語=夕凪(夏)】
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鶏鳴の多さよ夏の旅一歩 中村草田男【季語=夏の旅(夏)】
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水喧嘩恋のもつれも加はりて 相島虚吼【季語=水喧嘩(夏)】
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螢とび疑ひぶかき親の箸 飯島晴子【季語=螢(夏)】
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昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり 伊藤麻美【季語=昼顔(夏)】
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赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな 稲畑汀子【季語=牡丹(夏)】