ハイクノミカタ
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春愁は人なき都会魚なき海 野見山朱鳥【季語=春愁(春)】
春愁は人なき都会魚なき海)野見山朱鳥) 人っ子ひとりいない都会って、SF(すこし・ふしぎ)だと思いませんか。いや、もし実際にそんなところへ放り込まれたら「すこし・ふしぎ」どころか、言いようのない不安…
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おとつさんこんなに花がちつてるよ 正岡子規【季語=花散る(春)】
おとつさんこんなに花がちつてるよ)正岡子規)季語は「花散る…
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椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ 池田澄子【季語=椿(春)】
椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ池田澄子(『ゆく船』) 椿…
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あえかなる薔薇撰りをれば春の雷 石田波郷【季語=春の雷(春)】
あえかなる薔薇撰りをれば春の雷 石田波郷「春の雷」は、啓蟄…
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うららかや帽子の入る丸い箱 茅根知子【季語=うららか(春)】
うららかや帽子の入る丸い箱茅根知子))帽子を買った。…
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花の幹に押しつけて居る喧嘩かな 田村木國【季語=花(春)】
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名ばかりの垣雲雀野を隔てたり 橋閒石【季語=雲雀野(春)】
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春星や言葉の棘はぬけがたし 野見山朱鳥【季語=春星(春)】
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蛤の吐いたやうなる港かな 正岡子規【季語=蛤(春)】
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沈丁や夜でなければ逢へぬひと 五所平之助【季語=沈丁(春)】
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鉛筆一本田川に流れ春休み 森澄雄【季語=春休み(春)】
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春満月そは大いなる糖衣錠 金子敦【季語=春満月(春)】