ハイクノミカタ
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お障子の人見硝子や涅槃寺 河野静雲【季語=涅槃寺(春)】
お障子の人見硝子や涅槃寺河野静雲(こうの・せいうん)みるみるあたたかくなるこの頃に体も頭もついていかない。そんなときは、旅の本と着物の本と海外探偵ものに戻る。とはいっても、多少は買い物欲の出…
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春宵や光り輝く菓子の塔 川端茅舎【季語=春宵(春)】
春宵や光り輝く菓子の塔川端茅舎(『川端茅舎全句集』)「光り…
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春天の塔上翼なき人等 野見山朱鳥【季語=春天(春)】
春天の塔上翼なき人等)野見山朱鳥) この句を取り上げるにあ…
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春や昔十五万石の城下哉 正岡子規【季語=春(春)】
春や昔十五万石の城下哉)正岡子規)季語は「春」。『寒山落木…
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薄氷の筥の中なる逢瀬かな 大木孝子【季語=薄氷(春)】
薄氷の筥(はこ)の中なる逢瀬かな大木孝子(『柞繭』) 梅の…
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ハナニアラシノタトヘモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 井伏鱒二
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夕空や日のあたりたる凧一つ 高野素十【季語=凧(春)】
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東京に居るとの噂冴え返る 佐藤漾人【季語=冴え返る(春)】
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特定のできぬ遺体や春の泥 高橋咲【季語=春の泥(春)】
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廃墟春日首なきイエス胴なき使徒 野見山朱鳥【季語=春日(春)】
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菜の花やはつとあかるき町はつれ 正岡子規【季語=菜の花(春)】
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東風吹かば吾をきちんと口説きみよ 如月真菜【季語=東風(春)】